2024 Fiscal Year Research-status Report
年齢による検査値のカテゴリー分けと正常/異常の判断との関係に関する歴史的検討
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24K22428
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| Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
古俣 めぐみ 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 特任助教 (41001572)
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| Project Period (FY) |
2024-07-31 – 2026-03-31
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| Keywords | 年齢 / 検査値 / 正常/異常 / 生権力 / 医学史 / 科学史 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、年齢による検査値のカテゴリー分けという行為の出現およびそれと個人に対する正常/異常の判断との関係を歴史的に解明することを目的としている。本年度は、検査値と年齢の関わりや年齢による検査値のカテゴリー分けの必要性が認識されはじめた時期の同定を行うべく、19世紀欧州の生理学や臨床化学に関する論文を中心とした史料調査・文献調査を実施した。 その結果、検査値と年齢との間に関わりがあること自体は古代から知られていたものの、年齢というカテゴリーによって検査値を分けるという実践は、少なくとも19世紀までは徹底されていたわけではなかったことが明らかになった。脈拍や体温といった身体の物理的指標が年齢による影響を受けることは、2世紀頃からすでに指摘されていた。一方そうした物理的指標や、あるいは血液や尿といった体液成分の量という化学的指標が、厳密に測定できるようになり、本格的な考察対象とみなされるようになったのは19世紀以降であった。しかし19世紀に行われた検査値の収集・分析は、数個から十数個という比較的少数のデータを扱っているものが多く、年齢を含む被験者の属性が検査値とともに提示されることはあっても、被験者の属性によって検査値を分類したり、属性と検査値の関係を中心的に分析したりすることはあまり行われていなかった。 これらのことから、年齢と検査値の関わりがより注目され、年齢によって検査値を区分するという考え方や実践が広まったのは、20世紀以降であることが示唆された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標としていた英語での論文投稿には至らなかったものの、当初の予定どおり、19世紀までの検査値と年齢をめぐる状況を明らかにすることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
年齢によって検査値を区分するという発想やその実践が普及したのは20世紀以降であるという今年度得られた示唆をふまえて、20世紀欧米の臨床化学や臨床検査医学に関する史料調査・文献調査を行う。 国際科学史技術史会議に発表が採択されているため、そこでの発表を通じて意見交換を行い、成果を論文としてまとめる。
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| Causes of Carryover |
体調不良により予定していた口頭発表ができなくなったことと、英語論文投稿予定がずれこみ英文校閲費が執行できなかったことから、次年度使用額が生じた。 これらは次年度の英文校閲費および文献購入のための物品費と合算して使用し、史料収集および英語論文投稿を進める予定である。
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