2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25244005
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
室井 尚 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (50219953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 守弘 京都精華大学, デザイン学部, 教授 (10388176)
吉田 寛 立命館大学, 先端総合学術研究科, 准教授 (40431879)
吉岡 洋 京都大学, 文学研究科, 教授 (70230688)
秋庭 史典 名古屋大学, 情報科学研究科, 准教授 (80252401)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2016-03-31
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Keywords | 美学 / 芸術学 / 比較文化 / ポップカルチャー / 文化研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本基盤研究の二年目は研究実施計画に書いた事業のすべてを行うことができた。具体的には、9月1日から5日かけて連続で京都精華大学の研究分担者・佐藤守弘および研究協力者・島本浣、吉村和真、安田昌弘、小松正史による連続講演「都市とポピュラー文化」を行い、9月にはブルガリア・ソフィアで開催された国際記号学会においてラウンドテーブル「ポップカルチャーの記号論」を組織。研究代表者・室井尚、分担者・吉岡洋、佐藤守弘、吉田寛、協力者・大久保美紀、丸山美佳による研究発表を行った。発表のいくつかは大会のプロシーディングスに掲載されることになっている。さらに11月には分担者・吉田寛によるゲーム研究展開に関する研究発表、2月には京都で佐藤守弘、秋庭史典による歴史G、理論Gに関する研究発表を行った。 さらに初年度の研究集会「コスプレの美学」に続く公開の研究会「アニメの美学」を1月31日に横浜で開催し、100名以上の参加者を集めた。研究分担者、協力者のほか特別ゲストして日本最大のアニメフェア「アニメジャパン」事務局の近藤真司氏(ADK)、アニメ研究者のキム・ジュニアン氏(新潟大学)、研究分担者の吉村和真氏をキーノートスピーカーとして約6時間にわたる熱い議論を繰り広げた。会議の様子はUstreamで生中継され、1ヶ月の保存期間中に延べ約350名の視聴数を獲得した。さらに、1月には前年度の「コスプレの美学」の報告書を公刊し、広く社会に向けて研究成果を発表することができた。「アニメの美学」に関しても今年度前半に報告書を公刊する予定である。 本基盤研究に関連する研究成果の発表も数多く行われており、2月に開催された文化庁メディア芸術祭や、日本記号学会、個別に参加した国際会議等でも本基盤研究に関連するさまざまな研究成果が公表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年目に行った研究集会「コスプレの美学」の報告書を1月に出版した。また、第二回の研究集会「アニメの美学」を1月31日に実施。研究分担者、研究協力者、外部のアニメ研究者ほか百名を越える多数の参加者を集め、研究発表と活発なディスカッションが行われた。またその様子は予告通りUstreamで生中継され、1ヶ月間の保存期間中に延べ約350名が視聴した。この「アニメの美学」の報告書は今年度5月~6月頃に公刊予定である。二回の研究集会を通して、本基盤研究に向けられた社会からの熱い関心を再確認することができた。 昨年度は横浜で二回、京都で一回の研究発表会が行われ、研究分担者の吉田寛によるゲーム研究の展開に関する発表、佐藤守弘による大正期から昭和初期における「大衆文化」に関する歴史的文献学的研究、秋庭史典氏によるアニメとマンガに関わるジャンル理論など、歴史Gおよび理論Gに関する各研究発表およびディスカッションが行われた。また横浜では研究分担者・佐藤守弘氏、協力者・島本浣、吉村和真、小松正史、安田昌弘による、マンガ、ポピュラー音楽などに関する連続講演およびディスカッションが行われた。 さらに9月にブルガリア・ソフィアで開催された国際記号学会においては、ラウンドテーブル「ポップカルチャーの記号論」を組織し、研究代表者・室井尚、分担者・吉岡洋、吉田寛、佐藤守弘、協力者・大久保美紀、丸山美佳が研究発表を行った。ブルガリア、イタリア、チリなどから多数の聴講者を集め、研究発表は成功裡に終わった。一部の論文は大会のプロシーディングスに掲載される予定である。また、文化庁メディア芸術祭において研究代表者・室井尚、分担者・吉岡洋がそれぞれシンポジウムを組織したほか、研究分担者・佐藤守弘がメデイア芸樹祭のアート部門の審査員になるなど、本基盤研究関連のさまざまな活動を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の活動により一年目の遅れはほぼ取り戻すことができたので、最終年度である今年度は、計画書に書かれた予定通り、まず昨年に引き続き研究分担者、研究協力者による研究会を年三回開催し、各自の研究成果を発表し議論を積み重ねていく。昨年同様、横浜国立大学で2回(うち1回分は9/7~11日に連続で京都精華大学の研究分担者・研究協力者による連続講義を横浜での研究会1回分に当てる)、また京都精華大学で1回開催する。議論はこれまでの研究成果を踏まえ、包括的・全体的な問題を中心に行われる予定である。 また、研究分担者・吉岡洋が会長を務める日本記号学会では5月16、17日に秋田公立美術大学で開催される日本記号学会第35回大会「美少女の記号論」に、本基盤研究の成果発表を行う予定であり、室井尚、佐藤守弘もそれぞれシンポジウムの組織者として参加する。また、研究分担者はそれぞれの調査・資料収集活動のため国内外の各地に出張する。 さらに第一回「コスプレの美学」、第二回「アニメの美学」に続く第三回の研究集会として12月に「ゲームの美学」を実施する。国内外からゲーム研究の研究者を集め横浜で開催するが、昨年度同様Ustreamで広く配信していく予定である。最後に3年間の科研費助成事業の成果として、研究分担者・協力者による論文集を年度内に公刊する。この論文集には合わせて『ゲームの美学』の成果も含めて発表することとする。 これをもって3年間の基盤研究期間は終了することになるが、この成果をさらに発展させるべく次期の研究継続を申請し、国内外からきわめて熱い注目と関心を集めた本基盤研究をさらに展開していきたい。
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Research Products
(35 results)
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[Presentation] Meta-Framing Evolution of Digital Game2014
Author(s)
YOSHIDA, Hiroshi
Organizer
7th Annual Conference of the Rewriting Modern and Contemporary Japanese Intellectual History Project
Place of Presentation
Friedrich-Alexander-Universitat Erlangen-Nurnberg, Erlangen, Germany
Year and Date
2014-09-13 – 2014-09-13
Invited
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[Presentation] Game as Illusion2014
Author(s)
YOSHIDA, Hiroshi
Organizer
2nd International Japan Game Studies Conference
Place of Presentation
University of Alberta, Edmonton, Canada
Year and Date
2014-08-21 – 2014-08-21
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