2015 Fiscal Year Annual Research Report
中近世キリスト教世界の多元性とグローバル・ヒストリーへの視角
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25244035
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
甚野 尚志 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大稔 哲也 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10261687)
平山 篤子 帝塚山大学, 経済学部, 教授 (20199102)
踊 共二 武蔵大学, 人文学部, 教授 (20201999)
三浦 清美 電気通信大学, 情報理工学部, 教授 (20272750)
青柳 かおり 大分大学, 教育福祉科学部, 准教授 (30634696)
太田 敬子 北海道大学, 文学研究科, 教授 (40221824)
根占 献一 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (50208287)
関 哲行 流通経済大学, 社会学部, 教授 (60206620)
網野 徹哉 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60212578)
大月 康弘 一橋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70223873)
疇谷 憲洋 大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 教授 (80310944)
皆川 卓 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (90456492)
印出 忠夫 聖心女子大学, 文学部, 教授 (30232721)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ヨーロッパ中世の教会と社会 / ヨーロッパ近世の宗派化 / 中南米へのキリスト教布教 / 地中海世界のキリスト教徒とムスリム / イエズス会の東アジア布教 / カトリック教会とビザンツ |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は、科研メンバーを報告者とする研究会を5月と7月に2回開催した。5月は、「イベリアインパクト論再考」と題して、ゲストの清水有子氏に報告していただいた。7月は、分担者の印出忠夫氏、青柳かおり氏が報告した。7月には、科研費でイタリア中世史の専門家のセレーナ・フェレンテ博士(ロンドン大学)を科研費で招聘し、7月4日に講演会をルネサンス研究会との共催で開催した。12月11、12日には、イタリアのブルーノ・ケスラー財団イタリア・ドイツ歴史研究所において、「中近世の宗教の歴史」の第二回ワークショップをイタリア人研究者と開催し、科研費により科研メンバー5人が渡航し報告した。2016年3月には、トリーア大学名誉教授のアルフレート・ハーフェルカンプ教授を招聘し、中世のユダヤ史に関する講演会を行った。これらの研究会、講演会、国際シンポジウムにより、2015年度には、これまでの研究をより深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度の最大の企画であったトレントでのワークショップ「中近世の宗教の歴史」も無事開催できた。このワークショップでは、中世から近世にかけてヨーロッパで進行したカトリック教会の体制構築と宗教改革後の「宗派化」をグローバルな視野で捉え返すことが目的とされたが、その当初の目的を実現するものとなった。さらに、2016年に第三回のワークショップの開催も決まり、その後には英文での論文集の出版も予定されている。また、セレーナ・フェレンテ博士、ハーフェルカンプ教授を招聘して、我々の中近世の宗教史の知識を深めることができたため、研究活動はおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年度も3、4回の科研研究会を開催し、中近世キリスト教世界の多元性について各地域を比較しつつ解明する予定である。今年度の最初の企画として、日本西洋史学会で、小シンポジウム「長い宗教改革か?長い中世か?」を科研メンバーが中心になり行う。また秋には11月25,26日に、トレントで第三回のワークショップを開催予定である。また2017年3月にはこれまでの科研の共同研究を総括するシンポジウムの開催を考えている。
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Research Products
(19 results)