2014 Fiscal Year Annual Research Report
遠赤外[CII]輝線の高解像度広域マッピングによる大質量星形成環境の理解
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25247020
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金田 英宏 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30301724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大薮 進喜 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (10396806)
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Project Period (FY) |
2013-10-21 – 2017-03-31
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Keywords | 遠赤外線 / [CII]輝線 / 星形成 / 気球観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
インド・ハイデラバード気球観測所において、一階電離炭素が出す遠赤外線[CII]スペクトル線を用いた大質量星形成領域の観測を行う。そのための観測器の準備、および観測天体の調査を行った。
[CII]スペクトル線用のファブリペローの光学調整を終え、検出器系を整えて、観測器システムをクライオスタットへインストールした。温度2 Kに冷却して、性能評価試験へと進んだが、その際に、真空リークの不具合が発生した。真空リーク試験などによって、液体ヘリウムタンクの上部に問題箇所を同定し、その部分に対して補修処理を行った。不具合の特定と修復に9ヶ月が必要となったため、年度繰り越しを行った。その後、繰り返し、冷却試験を行ったが、再び、補修個所から微妙なリークが発生するようになり、2 K冷却が困難となった。そのため、このクライオスタットの使用を断念し、新しいクライオスタットへの観測器システム移行を行った。
平行して、観測天体の調査を行うべく、「あかり」全天データなどをもとに、銀河面星形成領域の探査を行った。国内外の学会に参加して、関連情報を入手すると同時に、観測計画内容などの報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
インドへ発送予定であった液体ヘリウムクライオスタットが、観測器の評価試験を実施中に、真空リークのトラブルを起こした。その不具合の特定と修復に9ヶ月が必要となった。なお、修復後、しばらくは問題なく冷却試験を行えていたが、繰り返し試験を実施した結果、補修個所が再びリーク現象を示すようになったため、このクライオスタットの使用を断念し、新しいクライオスタットへ観測器システムを再インストールすることにした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度内に、新しいクライオスタットへの観測器の再インストール作業を完了し、全ての評価項目の試験を終える。冷却サイクルを繰り返し、クライオスタットおよび観測器に問題がないことを確認する。平成28年度前半にインドへの出荷準備を終える。平成28年度後半に現地での気球望遠鏡とのフィットチェックを行って、観測へと進む予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] AKARI observations of interstellar dust grains in our Galaxy and nearby galaxies2014
Author(s)
Kaneda, H., Ishihara, D., Kobata, K., Kondo, T., Oyabu, S., Yamada, R., Yamagishi, M., Onaka, T., Suzuki, T.
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Journal Title
Planetary and Space Science
Volume: 100
Pages: pp.6-11
DOI
Peer Reviewed
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