2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of neutron-rich nuclei relevant to 1st and 2nd peak of r-process nucleosynthesis
Project/Area Number |
25247045
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
西村 俊二 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器研究センター, 先任研究員 (90272137)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 重元素合成 / r過程 / 中性子過剰核 / β崩壊 / 超新星爆発 / 半減期 / 遅発中性子放出 |
Outline of Annual Research Achievements |
質量数A=160の領域は、原子核の変形領域と考えられおり、r過程のフリーズアウト時に中性子数N=100の中性子過剰核が安定核に流れ込む際に収束効果が現れ、希土類元素のピークが形成されたという説がある。一方、中性子星合体のシナリオでは作られた超重元素からの核分裂成分による希土類元素の形成という説もある。 r過程におけるランタノイドを含む希土類元素(レアアース)の生成量を検証するためにセシウムからホロミウムまでの13元素の中性子過剰核(94種)の半減期測定に成功した。このうち57種は初めての報告となる。得られた半減期の系統性を調べたところ、中性子数N=97とN=105において崩壊スピードが急激に速くなる現象を見出した。プロメチウム(Pm)がN=100において逆に崩壊スピードが遅くなる現象も発見し、今後のr過程研究における重要な鍵を握る可能性を見出した。 得られた半減期データを超新星爆発を仮定したr過程・元素合成計算に取り込み、太陽系の希土類元素のピーク成分との比較を行った。その結果、新たにえられた57種の半減期が非常に大きな役割を果たすことを明らかにした。また、様々な原子核理論予測との系統的なズレを明らかにし、理論への重要なフィードバックを与えることとなった。 並行して、遅発中性子放出測定の実験を推進するために3He検出器を導入した実験装置の架台製作などを行い、40Mg, 78Ni近傍原子核の崩壊測定のためのテスト実験を実施した。その結果、RIBFにおいて一挙に数百種もの中性子過剰な原子核の遅発中性子放出確率を決定できる見込みがついた。また、中性子とγ線の弁別を可能とする新しいプラスチックシンチレータ(EJ-299)の製作を行い、その性能評価を行った。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)