2013 Fiscal Year Annual Research Report
大規模で非定常な時系列・時空間データのモデル化とその推定・検定・予測法の研究
Project/Area Number |
25280005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松田 安昌 東北大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10301590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢島 美寛 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70134814)
栗原 考次 岡山大学, 環境学研究科, 教授 (20170087)
西井 龍映 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (40127684)
西山 慶彦 京都大学, 経済研究所, 教授 (30283378)
柿沢 佳秀 北海道大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (30281778)
高橋 邦彦 名古屋大学, 医学研究科, 准教授 (50323259)
丸山 祐造 東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (30304728)
生川 雅紀 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (30588489)
陳 春航 琉球大学, 理学部, 准教授 (00264466)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 時空間データ / wavelet / 空間疫学 / 状態空間モデル / スペクトル密度関数 |
Research Abstract |
東北大学大教育学研究科大会議室において平成25年12月4日(木)から6日(土)までシンポジウム「大規模で非定常な時系列・時空間データのモデル化とその推定・検定・予測法の研究」を開催した。2名の外国人ゲストスピーカーおよび18名の日本人講演者が出席して、時空間データの統計分析について、発表・議論を行った。特に、ランダムな位置で観測される空間データの時系列に対してwaveletによる直交化によるモデル化を行ったプレゼンテーションに対し、有益な議論を行うことができた。その発表では、Haar waveletを使って直交基底を構成し、ランダムな位置で観測される空間データをその直交基底によって表現するwaveletモデルを提案した。さらに状態空間モデルによって時空間モデルに拡張して時空間wavelet ARモデルを構成し、Whittle法によるパラメータ推定法を提案した。全米9000地点にわたる8月の降雨量を記録した時空間データにあてはめ応用研究をおこなった。その結果、北アメリカの東部と西部で8月降雨量には時系列相関に差があり、西部の方が高い自己相関を持つことがわかった。出席者より、直交化の方法としてwavelet以外にも、Kahunen Loeveによる方法や主成分分析による直交化の可能性も示唆された。また、Haar waveletにかえて連続なwaveletを用いることで滑らかな関数形によるwaveletモデルの可能性も検討された。以上、時空間データの新しい統計分析に向かって有意義な議論を展開することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ランダムに位置する時空間データについて、モデル化とパラメータ推定法の構築に成功し、全米降雨量データに対して説得力のある応用研究を行えた。また、国際シンポジウムも予定通り順調にすすめた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は提案した時空間wavelet ARモデルのパラメータ推定量の漸近的性質、標本特性を明らかにする。さらに時空間データの観測値が単変量から多変量になった場合に、wavelet ARモデルを多変量時空間モデルに拡張したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
東北大学経済学研究科において開催した国際会議を開催するにあたり、基盤研究(A)25245054(代表 照井伸彦)および東北大学重点戦略支援プログラム「東アジア長期持続的成長の経済システム科学研究拠点の形成と展開」より援助を得ることができたため。 平成26年6月に開催予定のIMS-APRM2014 in Taipeiに本グループが出席し、Topic Contributed Session"New attempts for spatio temporal data analysis"において講演する。出席者の旅費、滞在費に使用する。
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Research Products
(11 results)