2014 Fiscal Year Annual Research Report
局所位相特徴に基づく画像照合とバイオメトリクスへの応用
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25280055
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 康一 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (70400299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 孝文 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80241529)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 画像,文章,音声等認識 / ディジタル信号処理 / 画像照合 / 位相限定相関法 / 個人認証 / バイオメトリクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,以下の2項目を実施した. 1. 昨年度に検討した (A) 局所位相特徴に基づく正確な類似度評価のための基本技術,および,(B) 局所位相特徴に基づく高速な照合のための基本技術について検討した.そして,これらの基本技術を戦略的な応用へ適用するための準備的検討を行った.また,基本技術に関して,公開データベースを用いた性能評価実験を行い,従来手法との精度および速度を比較して,提案手法の有効性を実証した.さらに,その結果をフィードバックして,提案手法の性能改善を検討した.特に,局所位相特徴に基づく画像マッチングにおいて重要となるスコア計算において,対応点の位置情報も考慮することで性能が向上することを発見した. 2. 昨年度に検討を行った(ア)局所位相特徴に基づくマルチモーダルバイオメトリクス技術,(イ)局所位相特徴に基づくセキュリティ技術,(ウ)局所位相特徴に基づく大規模認証技術の3つの応用テーマについて,それぞれの基本アルゴリズムのプロトタイプを開発し,これらの実験的検討を行った.特に,ドアレバーのための個人認証システムのプロトタイプを開発し,複数指から取得した指関節紋画像を用いて個人を認証できることを実証した.ドアレバーを握るという認証を意識する必要のない行動のみで個人認証ができるため,受容性および利便性の高いシステムである.来年度も継続して本システムの性能改善に取り組む予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたとおりに,局所位相特徴に基づく正確な類似度評価のための基本技術,および,局所位相特徴に基づく高速な照合のための基本技術を検討し,公開データベースを用いた性能評価実験を行った.また,局所位相特徴に基づく,マルチモーダルバイオメトリクス技術,セキュリティ技術,および,大規模認証技術の3つの応用テーマについて基本アルゴリズムのプロトタイプを検討した.以上より,おおむね順調に研究が進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度の研究成果を踏まえて,(1) 局所位相特徴の基本技術を戦略的な応用に適用するとともに,各種応用における性能評価を行うこと,(2) マルチモーダルバイオメトリクス,セキュリティ技術,大規模認証技術の3つの応用テーマについて,基本アルゴリズムの性能評価を行うこと,(3) 局所位相特徴のソフトウェアライブラリを開発するとともに,GPUなどを用いた高速化を検討することを予定している.
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Causes of Carryover |
今年度は,本研究課題のための研究資料収集,および,成果報告を主に行った.基本アルゴリズムの性能評価およびプロトタイプシステムは,既存の物品を使って行った.そのため,次年度使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は,性能評価用データベースを作成するために必要となる大規模ストレージ,および,性能評価実験で必要となる高性能計算機を購入する予定である.
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