2013 Fiscal Year Annual Research Report
放射線安全文化醸成を目指した総合的な教育システムの開発
Project/Area Number |
25282034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯本 武志 東京大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80302678)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 科学リテラシー |
Research Abstract |
本研究は以下の3分野(3チーム)に分割して進めた。 ①放射線計測分野(工学)―学校教育向け放射線測定機器の実態調査:市場で容易に入手できる代表的な機器について、エネルギー特性、方向特性など、計測器としての基礎特性を試験し、学校教育機器としての特徴を整理した。―教育用放射線測定器の開発:空気GM計数管の構造を応用したブタン-アルゴン混合ガスGM計数管を試験的に設計、自作し、実験に基づき適用部材(アノード材、カソード材と管径、ガスの成分比等)の最適化に関する検討をした。 ②教育分野(教育学)―放射線教育等の実態整理と現場意見の集約:現場教師の意見、要望を集約し、整理した。また、IAEAのTCプロジェクト等による放射線教育プログラムの開発動向を調査した。―教育実践プログラムの策定と試験実施:根幹となるプログラムを試験的に設計し、学校現場等で実施し、今後の課題を整理した。 ③社会心理分野(社会学)―健康危機管理従事者と学校教員の相違についての整理:放射線教育の実践の切り口で、リスクコミュニケーション上の教員の特徴について、具体的な検討が進んでいる医療分野のメンバーと比較しながら具体的に整理した。―教員向けスキルアッププログラムの骨子策定:検討チームの議論を受け、「ゲーミングによる体験型研修」等を応用した、教員向けスキルアッププログラムの骨子の検討を開始した。―公衆の意思決定に関する知見の整理:広く公衆の意思決定、世論形成のベースとなる事項とその相互関連の整理を目的として、全国レベルで実施された定点アンケート調査結果の分析を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3分野すべての項目につき、計画通りの研究成果をあげており、研究目的は達成されている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通りの研究の進行状況であるので、このまま計画通りに進める。 当初予定していたコアメンバーに加え、新たに複数名の協力者、助言者を得られそうである。より高いレベルの成果をめざし、議論の場に積極的に呼びかけ、ご意見等を頂戴したいと考えている。また、昨年度の研究を通じて、更なる情報収集を進めたほうがより高いレベルでの研究成果を得られる可能性が出てきたので、聞き取り調査にも力を入れる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.購入予定の機材をレンタル品で代用したこと。 2.謝金、旅費等の辞退者があったこと。 3.訪問予定先の先方都合で、国内、海外の出張日程が若干変更となり、行程をタイトにしたことと、同行する予定だったメンバーの一部が参加できなかった回が生じたこと。 4.研究に関連した環境整備に要する大きな予算使用を組織都合で次年度に延期することになったこと。 等が主な要因。 1.研究補助者の雇用(学術支援職員等の追加) 2.国内・海外調査の実施 3.研究に関連した環境整備の継続
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Research Products
(4 results)