2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25284125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
丹羽 謙治 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (40264460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下原 美保 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (20284862)
高津 孝 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (70206770)
日隈 正守 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (70260750)
亀井 森 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (40509816)
佐藤 宏之 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (50599339)
深瀬 浩三 鹿児島大学, 教育学部, 講師 (50631884)
金井 静香 鹿児島大学, 法文学部, 准教授 (30295232)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 資料防災 |
Research Abstract |
本研究は、旧島津藩領の鹿児島県内および宮崎県内を対象として、来るべき災害に備え、資料防災ネットワークを構築するものである。ネットワークの立ち上げには、多くの地域の資料館・博物館、教育委員会、郷土史家などとの連携が必須であるが、25年度は地域の資料の現状を実地に調査すること、資料防災という考えの普及をはかるための懇話会の実施、郷土史(誌)に使用されている資料の捕捉とデータ化を進めた。今年度は全体としてネットワーク立ち上げの準備段階と位置づけることができる。 分担者は対象地域をまわり、教育委員会担当者や資料館学芸員と面談し、本研究活動の概要を説明、協力を求めるとともに、資料保存の現状について聞き取り調査を行った。一方、垂水市の資料目録(垂水島津家資料を中心として垂水市の資料の悉皆目録作成を目指す。なお26年度は垂水島津家資料の解説目録の作成をめざす)作成のための写真撮影や、資料保存のサイクルのモデルケースとして木脇家資料の補修、写真撮影および平田家資料、入来院家資料(いずれも鹿児島市)の写真撮影を行うことができた。 資料防災という考えを普及することが必要であることに鑑み、資料保存についての懇話会を12月に開催し、資料館、美術館の学芸員の参加を得、意見交換を行った。 アルバイトを活用して、郷土誌が作られる際に利用された資料のデータを抜き出した。これは、当該資料の現状を調査する際の基礎データとするものである。 26年度により細かな資料目録の作成を行い、かつ、災害に対する備えを呼び掛けるための基礎作業が整ったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鹿児島県は災害が多い県であるが、近年台風や地震の被害は離島を除くとさほど多くはない。また、資料についての関心も決して高いほうではない。これらのことは本研究が始まる前に予想することができたので、本研究期間の4年のうち、最初の1年は対象地域内の実状を調査することに費やすことは想定していた。このため、現段階では各地の実態をおおよそ把握するとともに、啓蒙活動がいかに大切であるか、地域の現状に合わせたきめ細かな対応がいかに重要かを認識しつつ、次年度以降の準備が整ったという意味で上記の評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、対象地域をいくつかに絞る。現在のところ、垂水市、伊佐市、霧島市を重点的対象地域として設定し、資料調査と資料発掘、資料の補修、目録作成等の基本的な活動を行いながら、ブログなどを通して資料防災についての啓蒙活動を行い、資料ネットの規約の制定をはじめ、組織の立ち上げを目指していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画していたアルバイトの確保が難しかったことと、作業内容の精査が必要で時間がかかってしまったことによる。 目録作成、データベース作成のためにアルバイトの雇用に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)