2014 Fiscal Year Annual Research Report
国際コンテンツ製作ネットワークでのプロデューサーの創造性マネジメント能力の分析
Project/Area Number |
25285115
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若林 直樹 京都大学, 経営学研究科, 教授 (80242155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 京輔 法政大学, 経営学部, 教授 (10327140)
関口 倫紀 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (20373110)
山田 仁一郎 大阪市立大学, 経営学研究科, 准教授 (40325311)
山下 勝 青山学院大学, 経営学部, 教授 (80348458)
中本 龍市 椙山女学園大学, 公私立大学の部局等, 講師 (80616136)
神吉 直人 追手門学院大学, 経営学部, 准教授 (90467671)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プロジェクト組織 / プロデューサー管理能力 / 創造産業 / コンテンツ産業 / 創造性活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の創造産業とその組織の創造性活性化についての国際的な比較調査分析とその成果の国際報告を行った。第一に、R. DeFillippi米国サフォーク大学教授、P.Wikström豪州クイーンズランド工科大学教授らと、映画等のコンテンツ産業の国際比較分析研究叢書を執筆・刊行し、日本映画の製作委員会という新しい企業間製作形態が日本映画産業の復活に果たした要因について分析発表した。ことに、映画製作委員会に簇生による映画製作提携の企業間ネットワークの進化が、①映画製作に関わる映像メディア産業だけではなく、非メディア産業も含めて新たな実践の企業間コミュニティを形成・進化させた点、②そこで企業プロデューサーのプロジェクトの形成・発展に新たな役割を形成した点を、欧米の現代メディア産業と国際比較分析した。特に、非メディア産業を含めた広告・流通市場での収入獲得増加につながったことが、製作プロジェクトの拡大につながり、独自の製作メカニズムとなった。第二に、アジアに関しては、日本とインドの映画共同制作のケーススタディ、日本の漫画電子出版の中国市場への参入のケーススタディなどを行った。さらに、台湾ドラマと台湾映画について監督、プロデューサー、シナリオライターらのチームを分析対象として、彼らのチーム構成やネットワーク構造を大まかに明らかにした。第三に、日本出版産業の国際化に関しては、米国ボストンのコミコンを視察し、出展者を調査した。第四に、創造産業クラスターについて、その理論動向を分析しつつ、主な調査対象である大阪市のメビック扇町における2010年以降の施策とクリエイターの動向について、継続的なヒアリング調査をおこなった。第五に、クリエイティビティ及び事業創造効力感に関する社会心理学的な分析モデルを検討・開発し、実際に事業所への調査を行いそのデータを分析しモデルを検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米豪の海外共同研究者と成果交流を進めながら、その成果を国際的に出版する図書を発行することが出来た。そのほか、映画産業の変革についての国際学会報告を行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の目標を重視しつつ、より発展させる方向で展開したい。具体的には、最終年度は、それぞれの班での調査研究を進め、その成果を論文等で国際学会等に報告し、日本の創造産業の持つ独自のプロデューサーの能力についての評価を受けたい。
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Causes of Carryover |
2015年3月に予定していた東京での訪問調査が、訪問先企業担当者の都合で同年5月に延期になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年5月に延期した企業調査を実施予定。
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