2015 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレント軟X線を用いた高空間・高時間分解顕微干渉イメージングシステムの開発
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25286086
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
富田 卓朗 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (90359547)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 軟X線レーザー / 顕微計測 / 時間分解測定 / フェムト秒レーザーアブレーション / シングルショット計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度から引き続き、フェムト秒レーザーポンプ(波長795 nm、パルス時間幅80 fs)・ピコ秒軟X線レーザープローブの時間分解計測システムを用いた測定結果の解析を行った。特に、本年度では軟X線の干渉計測の結果を分析し、反射率計測に基づくシャドウグラフによって明らかになった入射レーザー光の空間強度分布と強い相関をもった、剥離薄膜形状が、数10 psから数100 psの早い時間領域でどのように形成されるかを明らかにした。 まず、ポンププローブ法の反射率計測によってフェムト秒レーザー光を金属薄膜(タングステン、金、白金)に照射することよって生じる剥離薄膜の観察を行った。試料の金属薄膜は表面の平坦性を確保するため、石英基板等に蒸着を行って作製した。フェムト秒レーザー照射後100ピコ秒から300ピコ秒程度の時間帯においてニュートンリング、50ナノ秒から300ナノ秒程度の時間帯において楕円形の低反射率部が観察できた。ニュートンリングはこの薄膜で反射した軟X線と試料表面つまり、加工された凹部の底面で反射した軟X線との干渉によって発生したと考えられる。この結果は、これまであらゆる状況下で観測されてきたニュートンリングの中で最も短波長の電磁波領域におけるニュートンリングの観察に成功したことになる。 干渉計測では19ピコ秒でフェムト秒レーザー照射部の中央付近が左方向にシフトし、71ピコ秒でそのシフト量が増加していることが明らかになった。その後、260ピコ秒では黒い円盤の淵付近で左側へ、中央付近で右側へシフトしていることがわかる。この干渉像を解析することによって、フェムト秒レーザー照射後、試料表面は一度膨張した後にへこんでいくことを見出した。この結果から反射率像によって得られた剥離薄膜の持続的な膨張とは対照的に試料表面は比較的早い時間帯からへこみはじめることが明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Hydrodynamics driven by ultrashort laser pulse: simulations and the optical pump-X-ray probe experiment2015
Author(s)
N. A. Inogamov, V. V. Zhakhovsky, N. Hasegawa, M. Nishikino, M. Yamagiwa, M. Ishino, M. B. Agranat, S. I. Ashitkov, A. Ya. Faenov, V. A. Khokhlov, D. K. Ilnitsky, Yu. V. Petrov, K. P. Migdal, T. A. Pikuz, S. Takayoshi, T. Eyama, N. Kakimoto, T. Tomita, M. Baba, Y. Minami, T. Suemoto and T. Kawachi
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Journal Title
APPLIED PHYSICS B-LASERS AND OPTICS
Volume: 119
Pages: 413-419
DOI
Peer Reviewed
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