2015 Fiscal Year Annual Research Report
新しいイメージング化ＳｕｐｅｒＤＡＲＮによる電離圏及び中性風の高精度観測
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25287129
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| Research Institution | National Institute of Polar Research |
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Principal Investigator |
行松 彰 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (70260007)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 雅基 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (80280535)
西村 耕司 国立極地研究所, 研究教育系, 特任准教授 (60455475)
田中 良昌 国立極地研究所, 研究教育系, 特任准教授 (50425766)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 極域科学 / 超高層物理学 / 電離圏・磁気圏 / レーダー / SuperDARN / 国際情報交換 / イギリス・米国 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
南極昭和基地SuperDARN短波レーダーにイメージング観測手法を導入する為の技術的な確立に重点を置き、特に研究代表者が中心となって臨んできた。2015年6月に研究代表者が当イメージングレーダー共同開発相手先の英国レスター大学に赴き、技術的確立で困難のあった部分について、詳細な検討を行い、秋までにイメージング化の為のハードウェアを完成した。当初英国レスター大学運用のフィンランドレーダーに一時的に設置して試験データの取得を行う予定であったが、先方のレーダー運用状況の問題で不都合が出たこと、また、国内の名古屋大学運用の北海道陸別レーダーに一時的に設置することで、電離層加熱装置による人工励起不規則構造の観測はできないながら、イメージング装置の基本的な動作確認が可能となった事から、10月に当該付加装置を研究代表者が北海道陸別レーダーサイトに持込み、基本動作の確認を行い、南極昭和基地に送り出し、1月までに昭和基地に届けられた。昭和基地レーダーと他レーダーとの干渉問題の発生等、別の問題が生じた為、イメージング観測の初期データ取得には至っていないが、翌年度にかけて、試験データの取得を行う予定である。
平行して、流星エコー観測による中間圏界面近傍の中性風導出の精度向上の為の研究については昨年度に新たな干渉計校正手法についての論文が出版され、他の手法との整合性について検討を開始した。また、レーダーによる地磁気脈動データによる磁気圏領域同定の試みの研究も解析が進み、SCに伴う特異な脈動現象の研究にも発展している。太陽風磁場が極端に小さい場合の磁気圏対流の特異な性質についての研究発表も行われ、また、来年度打上げ予定となった内部磁気圏観測衛星ERGとの共同観測研究の議論も関係者で数回打合せを実施すると共に、高時間分解能観測によりULF帯波動観測の可能性についての研究も開始された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度まで、イメージング化の技術的確立が遅れていたが、この問題がほぼ解決して観測の準備がほぼできつつある状況で順調に前進し出したと考えている。これと共に、データ校正手法の議論や新しい解析手法による観測データの解析・解釈については、それぞれ進捗がみられ、新たな観測手法についての議論や研究も活発に進められていることから、論文による研究成果発表数はまだ少ないものの、おおむね順調に経緯していると判断する。
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| Strategy for Future Research Activity |
技術的な面として、イメージングレーダーの初期データをできるだけ着実に早期に得ることに注力すると共に、この解析体制の確立も重要であり、推進する必要がある。
また、それぞれに展開している研究サブテーマが成果に結び付きつつある状況であるが、成果に必ずしも至れていない部分があるのも事実であり、これらについて、班員間の連携を強めて、成果に結び付くように研究を推進することにも注力したい。特に、地磁気脈動による磁気圏領域同定の研究、太陽風磁場が弱い場合の対流の特徴についての研究、及び高時間分解能波動観測による波動検出手法の確立は、重要な結果を示していると考えられ、これを成果に繋げることが特に重要と考えている。
また、大量データの解析や共同研究推進の為に、技術補佐員にデータベースの作成や公開について相当の仕事をしてもらっているが、これが実用レベルになることも、非常に重要と考えており、引き続き、解析環境の整備にも注力したい。
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| Causes of Carryover |
３年目に計画をしていたイメージング観測手法の確立の為の英国及びフィンランドでの試験観測が、先方の都合もあり困難になり、逆に国内北海道レーダーでの試験が可能となった事から、必要な旅費の支出が一部軽減された事、重要な成果発表及び情報交換の場である国際SuperDARN Workshopへの次年度開催地への旅費や翌年度以降の同Workshopの開催地と旅費を必要とする分担者や連携研究者が不確定である事、および、３年めから研究を加速する為に適任の研究者と技術補佐員の各１名の雇用を開始したが、残る２年間の雇用の為の人件費の確保も必要である事、などの理由から、繰越可能な助成金を翌年度に繰り越すこととした。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度開催となる重要な国際SuperDARN WOrkshop2016が米国での開催と決まりこの出張旅費や参加費にあてること、および、更に研究を加速する為に、今年度から雇用を始めた研究者および技術補佐員の引き続いての雇用のための人件費、また、必要に応じて、英国レスター大学や米国共同研究相手機関への渡航費用として重点的に使用する計画である。
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| Remarks |
国際SuperDARNの一翼を担うSENSU昭和基地SuperDARNレーダーの情報や共同研究の為のデータ提供の為のWeb頁、及び、国際SuperDARNに参画する国内3機関の共同による日本SuperDARN communityの為の情報提供、共同研究の為のWeb頁。
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[Journal Article] Height and time characteristics of seasonal and diurnal variations in PMWE based on 1 year observations by the PANSY radar (69.0S, 39.6E)2015
Author(s)
Nishiyama, T., Sato, K., Nakamura, T., Tsutsumi, M., Sato, T., Kohma, M., Nishimura, K., Tomikawa, Y., Ejiri, M.K., Tsuda, T.T.
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Journal Title
Geophys. Res. Lett.
Volume: 42
Pages: 2100-2108
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Ground Network Observations for the ERG Project2015
Author(s)
Shiokawa K., K. Hosokawa, A. Kadokura, H. Kawano, Y. Miyoshi, T. Nagatsuma, N. Nishitani, S. Saita, N. Sato, M. Shinohara, H. Tadokoro, Y. Tanaka, A. Yoshikawa, A. S. Yukimatu, and K. Yumoto, et al.
Organizer
磁気圏シンポジウム
Place of Presentation
JAXA宇宙科学研究所、相模原、神奈川
Year and Date
2015-12-03 – 2015-12-03
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[Presentation] Upper atmosphere data in the polar region during the March 17-18 and June 22-24, 2015 geomagnetic storms2015
Author(s)
Tanaka, Y., Y. Ogawa, A. Kadokura, H. Miyaoka, A. S. Yukimatu, H. Yamagishi, A. Shinbori, N. Umemura, S. Abe, Y. Koyama, M. Yagi, and S. Ueno
Organizer
SCOSTEP WDS Workshop - Global Data Activities for the Study of Solar-Terrestrial Variability
Place of Presentation
NICT, Tokyo, Japan
Year and Date
2015-09-29 – 2015-09-29
Int'l Joint Research
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[Presentation] Recent observations and studies of the middle and upper atmosphere at Syowa Station (39.6E, 69S)2015
Author(s)
Nakamura, T., K. Sato, M. Tsutsumi, T. Yamanouchi, T. Sato, Y. Tomikawa, K. Nishimura, M. K. Ejiri, M. Abo, T. Tsuda, T. Kawahara, H. Suzuki, A. Mizuno, T. Nagahama, H. Yamagishi, A. S. Yukimatu, M. Kohma, Y. Isono, T. Nishiyama, T. S. Matsuda
Organizer
AOGS (Asia Oceania Geosciences Society) 2015 (12th Annual Meeting)
Place of Presentation
Singapore
Year and Date
2015-08-05 – 2015-08-05
Int'l Joint Research
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[Presentation] Growth signature of omega band auroras2015
Author(s)
Sato, N., A. S. Yukimatu, Y. Tanaka, T. Hori, A. Kadokura
Organizer
SuperDARN Workshop 2015
Place of Presentation
College Court, Univ. of Leicester, Leicester, U.K.
Year and Date
2015-06-05 – 2015-06-05
Int'l Joint Research
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[Presentation] The ERG project: Current status and related scientific activities2015
Author(s)
Hori, T., Y. Miyoshi, K. Seki, Y. Miyashita, K. Keika, M. Shoji, T. Segawa, I. Shinohara, Y. Tanaka, K. Shiokawa, K. Asamura, T. Takashima, N. Nishitani, A. S. Yukimatu, and T. Nagatsuma
Organizer
SuperDARN Workshop 2015
Place of Presentation
College Court, Univ. of Leicester, Leicester, U.K.
Year and Date
2015-06-05 – 2015-06-05
Int'l Joint Research
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[Presentation] Antarctic large area network observation of auroral phenomena using unmanned system2015
Author(s)
Kadokura, A., H. Yamagishi, M. Okada, Y. Ogawa, Y. Tanaka, T. Motoba, K. Hosokawa, S. Saita, Y. Miyoshi, A. S. Yukimatu, H. Miyaoka, R. Kataoka
Organizer
JpGU (Japan Geoscience Union) 2015 meeting
Place of Presentation
幕張メッセ、幕張、千葉
Year and Date
2015-05-28 – 2015-05-28
Int'l Joint Research
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