2015 Fiscal Year Annual Research Report
抗体の分子認識能を活用した新規協奏機能超分子触媒の創製
Project/Area Number |
25288082
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 浩靖 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00314352)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | モノクローナル抗体 / 光学異性体 / 特異性 / 触媒 / 分子認識 / シクロデキストリン / パラジウム錯体 / 不斉反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
一方の光学異性体を特異的に認識する結合素子として作製された抗体は、特異的な光学分割法や不斉触媒の開発への利用が期待される。さらに、この抗体を触媒反応系に適用すれば一方の光学異性体の選択的合成に応用できると考えた。そこで、本研究では光学異性体を厳密に認識するモノクローナル抗体の作製、並びに不斉触媒反応を可能にするタンパク質反応場としての抗体作製を行った。 ビナフトール誘導体の2種の光学異性体R体, S体に特異的に結合するモノクローナル抗体をそれぞれ作製することに成功した。またR体に特異的な抗体とS体に特異的な抗体の両方が同時に得られると期待してR体とS体の等量混合物であるラセミ体を免疫する方法を試みた。S体を用いたマウスへの免疫によりS体に得意的に結合するモノクローナル抗体2種、R体を用いた免疫によりR体に特異的なモノクローナル抗体4種、ラセミ隊からは11種のモノクローナル抗体を得た。得られたモノクローナル抗体の解離定数を ELISA によって評価した。R体を用いた免疫により得たモノクローナル抗体は約800倍S体よりも R体に強く結合した。ラセミ隊を用いた免疫により得たモノクローナル抗体は約14000倍S体に強く結合することが示唆された。ラセミ体と上記の各抗体とを混合し、限外濾過膜を介した遠心分離操作を行うだけで、R体とS体がそれぞれ99 % e.e.、95 % e.e.の光学純度で得られることがわかった。 各種クロスカップリング反応などの有用な反応の触媒として利用されているパラジウム錯体を取り込むことが可能なモノクローナル抗体を作製した。パラジウム錯体と抗体存在下、常温の水系溶媒におけるアリル位アミノ化反応について検討を行った。HPLCによる分析の結果、反応が立体選択的に進行することがわかった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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