2015 Fiscal Year Annual Research Report
ホスホランバンを標的とした低分子化合物による新たな心不全治療薬の研究開発
Project/Area Number |
25293062
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
乾 誠 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70223237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 明男 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30194971)
本田 健 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30457311)
倉増 敦朗 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90302091)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心不全治療薬 / ホスホランバン / アプタマー / 創薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全では、細胞内のCa2+貯蔵部位である心筋小胞体へのCa2+輸送能が著しく低下し、細胞質Ca2+濃度が上昇し、機能不全を起こす。心筋小胞体膜蛋白質ホスホランバンは、Ca2+ポンプATPase(SERCA)による心筋小胞体Ca2+輸送を抑制的に調節している。本研究の目的は、ホスホランバンに結合してSERCAへの抑制作用を解除して強心作用を発揮する薬物を見出し、その作用を確認することである。 ホスホランバン・アプタマーの心不全治療薬としての開発では、血中で安定かつ高力価なアプタマーを得ることが重要である。これまでの研究で得られているホスホランバン・アプタマーのうち、Apt-19をもとに最適化を行った。Apt-19は、アデニンをホスホロチオエート修飾した40 merのRNAアプタマーである。この40 merのアプタマーは、11番目のGから30番目のAまでの20 merのApt19-11-30でもApt-19と同等のホスホランバン阻害作用を発揮した。さらに、短いApt19-11-25、Apt19-17-31、Apt19-16-26、Apt19-17-25、Apt19-18-25、Apt19-17-24を合成し、その作用を調べた結果、Apt19-11-25、Apt19-17-31、Apt19-16-26は、500 nMでApt-19と同等の作用を発揮した。しかしながら、これらの濃度依存性を調べた結果、Apt19-11-25のみはApt19と同程度に50 nM以下の低濃度でその作用を発揮したが、他は100 nM以上の高濃度を要した。さらに、Apt19-11-25の血中での安定性を調べた結果、、少なくとも24時間までは安定で、血中で高い安定性を示した。さらに、このApt19-11-25は、成獣ラットの心筋細胞でもその効果を発揮した。 以上の結果から、Apt19-11-25は最適化されたホスホランバン・アプタマーとして心不全治療薬として使用出来る可能性が示された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Signaling mechanism underlying the promotion of keratinocyte migration by angiotensin II.2015
Author(s)
Sakai, H., Matsuura, K., Tanaka, Y., Honda, T., Nshida, T., and Inui, M.
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Journal Title
Molecular Pharmacology
Volume: 87
Pages: 277-285
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Involvement of angiotensin II type 2 receptor (AT2R) signalling in human pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC): a novel AT2R agonist effectively attenuates growth of PDAC grafts in mice.2015
Author(s)
Ishiguro, S., Yoshimura, K., Tsunedomi, R., Oka, M., Takao, S., Inui, M., Kawabata, A., Wall, T., Magafa, V., Cordopatis, P., Tzakos, A., and Tamura, T.
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Journal Title
Cancer Biology & Therapy
Volume: 16
Pages: 307-316
DOI
Peer Reviewed
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