2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型4次元画像誘導放射線治療のための高精度リアルタイム適応追尾照射法の開発
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25293258
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本間 経康 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30282023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 良尋 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50107653)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 画像計測 / 制御工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療において,肺腫瘍などの動態の連続追尾照射によりduty cycle増大,局所制御率向上と副作用低減を実現するための必須要素技術である,腫瘍位置の画像計測法と位置変動予測法の性能改善を行い,その確度と精度を評価・検証した。具体的な成果は以下の通りである。
1.治療用ビームによる腫瘍位置のマーカレス画像計測法の開発・性能評価:治療用のMV-X線ビームを用いた透視撮影による腫瘍位置のマーカレス画像計測法を開発した。また,ファントムならびに臨床データを用いて性能評価・検証を行った。 2.MV-X線透視撮影を併用した3次元計測法の開発・性能評価:治療用MV-X線による透視撮影と,それとは直交する面の撮影用kV-X線透視撮影との併用によって,腫瘍位置変動を3次元画像計測するシステムを開発した。また,ファントムデータを用いた計測実験を行い,開発したシステムの性能評価・検証を行った。 3.X線透視による腫瘍輪郭追跡法の開発・性能評価:腫瘍位置変動だけでなく,腫瘍形状変化も計測可能な輪郭追跡法を新たに開発した。また,ファントムならびに臨床データを用いて性能評価・検証を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究計画のうち,治療用ビームによる腫瘤位置のマーカレス画像計測法開発は,位置変動だけでなく,予測型画像誘導照射制御システムに有用な,形状変化(変形)まで追跡可能な計測法を開発するなど,計画以上の進展があった。また,治療用X線と撮影用X線の併用による3次元透視計測法の開発もほぼ計画通り進展した。一方,予測型画像誘導法の開発については,計測法の開発に時間を費やしたこともあり,計画通りには進展しなかった。以上より,3つの研究計画のうち,1つは計画以上の進展,1つは計画通り,残る1つは計画よりやや遅れた。 これらを総合して,概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度の研究計画で遅れが生じた予測型画像誘導法の開発については,実機の制御工学的モデル化手法の検討が進んだため,計画よりも一般化された解析が可能であることが分かった。次年度においては,この利点を生かし,実機に依存しないより一般的な予測型誘導法の開発が達成可能であると判断される。 また,その他の計画についても,おおむね計画通りの目標達成が可能である。
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Causes of Carryover |
予測型画像誘導照射システムの構築用に,実装用計算機ならびに制御ソフトウェアを導入予定であったが,実機のシステム同定など構築準備が遅れたことにより購入できなかったため。また,発表を予定していた一部の成果について,知財出願の関係から投稿を遅らせたことにより掲載料の一部が執行できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実装用計算機ならびに制御ソフトウェアについては購入準備が整ったため,次年度速やかに執行する。また,投稿を遅らせた論文も採択されたため,掲載料も次年度速やかに執行する計画である。
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Research Products
(14 results)