2013 Fiscal Year Annual Research Report
新しい多能性幹細胞(Muse細胞)を用いた脳梗塞の再生治療の戦略的研究
Project/Area Number |
25293305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
黒田 敏 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (10301904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑山 直也 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (30178157)
秋岡 直樹 富山大学, 大学病院, 助教 (70422631)
柏崎 大奈 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (50374484)
早川 由美子 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教務補佐員 (30238092)
出沢 真理 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50272323)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 神経再生 / MUSE細胞 / 骨髄 / 幹細胞 / フローサイトメトリー / 細胞分化 / 細胞治療 |
Research Abstract |
平成25年度、研究計画書に沿って以下の研究を実施して一定の成果を得ることができた。具体的には、 1、「Muse細胞」の中枢神経における生物学的特性を明らかとする:ヒト骨髄からフローサイトメトリーを用いて「Muse細胞」を単離したのち培養した。ヌードマウス脳梗塞モデルに培養した「Muse細胞」を定位的に大脳に移植した。「Muse細胞」を含む骨髄間質細胞や、骨髄間質細胞から「Muse細胞」を取り除いた「non-Muse細胞」を同様にヌードマウス脳梗塞モデルに移植した。その結果、「Muse細胞」のみが梗塞脳に生着、分化していることが判明した。現在、英文雑誌に投稿するために論文を執筆中である。 2、健常人における末梢血中「Muse細胞」の動態、生物学的特性:各年齢群の健常ボランティアから末梢血をサンプリングして、フローサイトメトリーを用いて「Muse細胞」数を測定した。年齢による差異は認められなかった。本データをコントロールとして、以下の研究の基礎データとした。 3、脳梗塞急性期における末梢血中「Muse細胞」の動態、生物学的特性:脳梗塞を発症した急性期患者40人から発症直後、一週間後、一ヶ月後に採血して、末梢血をサンプリングした。SSEA-3をマーカーとしたフローサイトメトリーを実施して、末梢血中の「Muse細胞」数を定量的に解析した。その結果、脳梗塞急性期には末梢血中のMuse細胞の動態は各個人によって大きく異なることが判明した。多変量解析の結果、喫煙者ではMuse細胞の骨髄から末梢血への動員が抑制され、飲酒者ではそれが促進されることが明らかとなった。現在、英文雑誌に投稿するために論文を執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画の大きな二つの柱となる基礎研究、臨床研究をほぼ終了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、平成25年度に実施できなかった研究を順次、実施していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調達方法の工夫などにより、当初の計画より経費の節約ができたため。 前年度購入したオールインワン蛍光顕微鏡のフィルタ及びレンズ等を購入する。
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Research Products
(11 results)