2013 Fiscal Year Annual Research Report
考古遺物等を通じたベトナム木造建築様式の形成過程に関する研究
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25303026
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Section | 海外学術 |
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| Research Institution | 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所 |
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Principal Investigator |
友田 正彦 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化遺産国際協力センター, 保存計画研究室長 (70392553)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 真一 徳島文理大学, 文学部, 教授 (70359446)
大田 省一 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (60343117)
上野 祥史 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (90332121)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 建築史 / 考古学 / ベトナム / 木造建築 |
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| Research Abstract |
研究初年次である本年度は、ベトナム北部出土の建築型土製品及び関連遺物の網羅的把握と、次年度以降における詳細調査計画策定のため、以下の通り、２次にわたって現地調査を実施した。
１．遺物の悉皆的把握等のためのベトナム国内調査：平成25年8月5日から15日まで、ベトナム社会科学院都城研究センター職員とともに、バクニン、タイビン、ナムディン、タインホア、ゲアン、ヴィンフックの各省博物館において、展示品及び収蔵庫内遺物（可能だった場合のみ）の中から建築型土製品や瓦類をはじめ、関連性が高いと判断された考古遺物を対象に、観察、写真記録、スケッチ作成等の調査を行った。また、発掘された李・陳朝期の寺院遺構や胡朝関連遺構、さらには現存する陳朝期の磚塔や黎朝期の木造寺院建築等についても実地調査を行った。
２．中国国内における予備的調査：平成26年2月21から3月2日まで、上海、江蘇、浙江、福建の各省市における調査を実施した。ベトナム木造建築の様式に影響を与えたと考えられる中国南部の木造建築に関する情報収集と理解の深化のため、主として五代から宋代に建立された寺院殿堂及び塔（磚造、磚木造、石造、鉄造及び陶造）を見学し、細部様式等を調査した。また、上海、福州、泉州等の博物館において、各地の建築遺構や関連考古遺物等に関する情報収集などを行った。
両次の調査の結果、多くの有益な知見が得られたが、ベトナムにおいては今後引き続き調査すべき遺物・遺構の所在等に関するいくつかの手掛かりが得られた一方で、中国南部では、少なくとも本年度の調査地域においては、ベトナム北部に多く見られるような建築型土製品の類例自体は非常に乏しいと思われることが判明した。このほか、本年度においては、これまでの調査で収集した遺物・遺構関連情報の整理等を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査の実施においては、研究メンバーが従来より築いてきたネットワークを活かしながら、現地協力機関や現地在住の研究者からも多くの協力を得ることができ、概ね当初の計画通りに達成することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
ベトナムにおいては未調査地域での調査や一部の重要遺物の追加調査等も行いながら、従来蓄積してきたデータとあわせた整理・分析作業を推進する。また、中国南部については華南西部の未調査区域を対象とした調査等を行い、両国の各地域で収集した知見を比較分析することを通じて、ベトナムの木造建築への中国からの影響のあり方、特に様式伝播の時期とルートに関する考察を深めることを目指している。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
中国での現地調査用に見込んでいた通訳の雇用が不要となったほか、現地での研究協力者の調査同行等もなかったため、その謝金等に充当する予定であった分の予算が未使用となったことが主な理由である。
次年度において実施する現地調査の経費等に充当することで、調査体制及び内容の一層の充実を図る予定である。
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Research Products
(3 results)
