2013 Fiscal Year Research-status Report
情報キュレーションのための能動的かつ対話的な情報抽出・要約技術に関する研究
Project/Area Number |
25330254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
森 辰則 横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授 (70212264)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 情報キュレーション / 情報抽出 / 自動要約 / テキストマイニング / 自然言語処理 |
Research Abstract |
意思決定等におけるWebの利用が日常となる一方で、情報を取捨選択する負荷は大きい。そこで、あるトピックに対し複数の情報を収集・吟味し、分析結果を付記した文章を作成、他者と共有するキュレーションサービスが注目されている。しかし、その作成は人手により個人技に依存している。一方、二文章間の関係を解説する文章がWeb上に少なからず存在する。そのため、注目トピックによる検索文章群から始めて、文章間の関係を解説する文章を発掘し、文章を繋いでいけば、文章を関係付けて理解するための情報複合体、キュレーションマップが得られる。同マップを利用者が構築していく際に必要となる各種技術の開発が本課題の目的である。 本年度は、H25-1)解説文章のマイニングための一般モデルの検討、H25-2)解説文章の要点を表すラベル生成のための一般モデルの検討、H25-3)所与の二文章間の関係を解説する文章のマイニング手法の検討(比較型) (第一期)を検討する計画であった。H25-1, H25-3については、我々が提案した新しい要約の概念である調停要約(対立する二言明について、両者の成立条件等を解説している文章を要約として見つける)を中心に検討を進め、情報信憑性判断支援のための要約生成タスクにおけるアノテーション手法、対話型条件結論マップ生成に向けた条件と結論の抽出手法について提案をし、正査読論文等により公表した。さらにH25-1に関して、Web文書に対する出典抽出手法、文脈に応じた用語解説の抽出手法、電子掲示板における利害に関する書き手の立場の推定手法を提案し、学会大会発表により公表した。 一方、H25-2については、一つの解説文章に対して、要点を表すラベルを生成するということを検討する計画であったが、本年度の検討の結果、この機能を含みつつ、単一文章に対してではなく、複数の解説文章群に対して、要点を与えるより汎用な手法を検討し、学会大会発表により公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に記したとおり、当初予定していた部分課題 H25-1, H25-2, H25-3について、いずれも検討した。 H25-1, H25-3については、当初計画通りに研究を遂行し、対外発表により結果を公表できた。 H25-2については、計画段階では、一つの解説文章に対して、要点を表すラベルを生成するということを検討するものであったが、本年度の検討の結果、この機能を含みつつ、単一文章に対してではなく、複数の解説文章群に対して、要点を与えるより汎用な手法を検討した。あるトピックに関する解説文章「集合」があったときに、そこには複数の観点が含まれる。その中には、ある単一の観点で述べられている詳細な解説記事もあり得るし、一方で、複数の観点にわたって概要を示すような、まとめの解説記事もあり得る。そこで、まとめの解説記事を選びつつ、他の詳細解説記事との対応関係を同時に明らかにできる手法(以降、H25-2改と記す)を考案し、対外発表により結果を公表した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、H26-1) 所与の2文章間の関係を解説する文章のマイニング手法の検討(比較型) (第二期)、ならびに、H26-2) 所与の2文章間の関係を解説する文章のマイニング手法の検討(一般関係型)を予定どおり実施する計画である。H26-1については、調停要約に関する検討を重ねる。H26-2においては、「比較」を含む種々の関係で二文書間の解説をする文章をマイニングする手法を検討する予定であったが、上記H25-2改の手法が、二つ以上の複数文書間の解説をする文章をマイニングする汎用の手法として利用可能であると期待されるので、その拡張を検討する。
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Research Products
(7 results)