2015 Fiscal Year Research-status Report
多様な配送計画問題に対する自動的なメタ戦略アルゴリズム構成法の開発
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25330284
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永田 裕一 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (70334795)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 配送計画問題 / メタ戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
以前の研究で巡回セールスマン問題に対して非常に高性能な遺伝的アルゴリズム(GA-EAX)を開発していた.これまでに,GA-EAXの集団の多様性を維持するための新しい方法として,変数間の高次の依存関係を考慮したエントロピーを導入した多様性指標を提案していた.この多様性指標は集団を構成する個体の確率分布をm次のマルコフ過程でモデル化して,そのエントロピーレートとして定義されていたが,本年度は個体の確率分布を可変長のマルコフ過程(variable-order Markov process)でモデル化する方法に拡張する手法を開発した.このアイデアにより,GAの集団の多様性維持がより適切に行われて,探索性能が改善することを確認した.この結果は国際会議PPSN2016に投稿中である. これまでに,さまざまな代表的車両配送問題のベンチマーク問題に対するメタ戦略を用いた高性能な近似解法(memetic algorithmを用いた手法)を考案してきた.本年度は,配送業務を必要とするいくつかの地元企業の協力を得て,それぞれの企業で必要とされる配送業務の最適化システムを構築する研究を開始した.これまでに,2つの企業との打合せを繰返し行い,問題のモデル化とモデル化した問題を最適化するための簡単な局所探索法を開発した.今後は問題のモデル化を協力企業の要求に合わせて修正し,最適化手法もこれまでに開発した高度な近似解法を適用していく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画ではさまざまな配送計画問題に問題に対して,その問題に適したメタ戦略アルゴリズムを自動的に構成する機能を持つ汎用的な最適化システムを構築する予定であったが,実際に企業と共同研究を進めるにつれて,この目標を達成することが非常に難しいことが分かってきた.この理由は各企業が最適化したい配送計画問題が非常に個別的な性格を持つために,これらの要求を含むような問題のモデル化を事前に想定することが困難だからである.そこで妥協案として,個別の共同企業ごとに想定される問題の制約や目的関数を考え,それらの制約や目的関数の組合せの範囲内で,その問題を解くために適したメタ戦略を自動構成する最適化システムを構築することとした.
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Strategy for Future Research Activity |
メタ戦略アルゴリズムは,非常に強力な最適化法である反面,優れた性能を実現するためには問題の性質をうまく取り込んだ設計が必要となるため,問題ごとに専用アルゴリズムを考案する必要がある.このため,企業で解決を求められている最適化問題を効率的に最適化するためのメタ戦略アルゴリズムを構成するためには,研究者が現場担当者と連携して最適化システムを構築する必要がある.しかし,メタ戦略アルゴリズムの問題点として,最適化アルゴリズムの構築後に問題に変更が加えられた時に,アルゴリズムを再構築しなくてはならない問題があった.今後の研究の推進方針として,多種多様な配送計画問題を統一的にモデル化するモデリング方式を開発し,このモデル上で記述される任意の配送計画問題を効率的に最適化する最適化アルゴリズムを自動構成する方式を開発する.
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Causes of Carryover |
研究最終年度に配送計画問題の解決を必要としている地元企業との共同研究を開始し,その会社の配送業務を支援する配送計画システムを構築する研究を開始した.この研究は当初の研究予定にはなかったものであるが,本研究課題でこれまでに開発したアルゴリズムを応用する上で良い応用研究課題である.この研究を遂行するために研究期間を来年度まで延長する必要が生じた.そのため,当該年度で使用予定であった計算機購入予算を次年度使用額に回すこととした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在,共同研究企業との打ち合わせを経て,基本的な最適化システムのフレームワークが完成している.ここまでの研究内容をまとめた論文を国内学会で発表する予定であるので,そのための学会参加費および旅費として使用する.また,最適化システムを構築する上で,商用の地図データを使用する予定であるので,そのための費用として使用する.
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Research Products
(3 results)