2015 Fiscal Year Annual Research Report
新種の海藻分解菌Myt-1株を用いた廃棄海藻の減容化と再活用方法の開発
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25340121
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
中村 省吾 富山大学, 大学院理工学研究部(理学), 教授 (60134996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
常山 幸一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (10293341)
田中 大祐 富山大学, その他の研究科, 教授 (40360804)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 海藻分解菌 / 廃棄海藻 / バイオマス利活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度には, 前年度に, 次世代シークエンサーMiseqを用いたMyt-1株のゲノムDNAのドラフト解析によって得た93種類の多糖分解酵素遺伝子のうち, これまでに4報しか報告例がないPL (Polysaccharide Lyase) family18に属しているアルギン酸リアーゼ (algMytE ) について調べた。まず, 大腸菌BL21による大量発現系を構築し, その発現産物 (AlgMytE) の特性を解析した。その結果, 至適温度と至適pHはそれぞれ45℃と8.0だった。また, 30℃で90分間インキュベートしても40%以上の活性を保持していたことから, 既報のPL family18のアルギン酸リアーゼよりも熱安定性が高いことが示唆された。さらに, 2価の金属イオンやキレート剤, 変性剤など, 様々な化学物質に対しても高い耐性を示した。一方で, 海洋における炭素循環に大変重要な役割を担っていると考えられている海藻・多糖類分解菌の分布域を, ワカメ藻体を含んだ人工海水培地による培養法と16S rDNAを標的としたPCR-DGGE法を用いて調べた。その結果, 培養法で, Tenacibaculum sp., Saccharophagus sp., Pseudoalteromonas sp., Microbulbifer sp., Vibrio sp., Gilvimarinus sp., Photobacterium sp. の7属に分類された海藻・多糖分解菌が検出された。また, DGGEでは, 培養法では検出されなかったZobellia galactanivoransやWinogradskyella sp. などの海藻・多糖分解菌も検出された。そして, このように検出された分解菌の菌種が,緩やかに季節変動していることも推察さる結果も得られた。
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Research Products
(4 results)