2014 Fiscal Year Research-status Report
授乳婦のビタミンK高含有である納豆摂食が母乳中ビタミンK濃度へ与える影響
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25350062
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
本間 和宏 東京農業大学, 応用生物科学部, 准教授 (00190273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若菜 宣明 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (30508221)
田中 越郎 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (80211366)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 母乳 / ビタミンK |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実績としては、母乳中のビタミンK濃度の測定法としてHPLC法が適応できるかを検討した。絶対検量線法を用いたところ、母乳中のMK-4濃度は0.70ng/mL、PK濃度は1.31ng/mLと測定することができた。 母乳中のビタミンK濃度の測定法を検討したことは、母乳中のビタミンK濃度の基礎的なデータを得られた点において意義があると考える。母乳中のビタミンKの測定法の確立は、食事由来のビタミンKが母乳中に移行するメカニズムを解明する一助となり、さらには乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防法を、ビタミンK剤の投与による侵襲性のあるものから納豆の摂取といった食事と母親の母乳を介した非侵襲性のものへ変更し母子ともに負担を軽減することに寄与すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
HPLC法を用いた母乳中のビタミンK濃度の測定法は、絶対検量線法を用いることで測定が可能であった。今後はより精度を上げるため母乳中のビタミンKの抽出操作を検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
母乳成分には季節感変動があることが報告されているため、今後は年間を通しての母乳中のビタミンK濃度の変動を検討する。母乳中のビタミンKのデータを要求する母乳提供者である授乳婦にはデータを提供し、母乳哺育によるビタミンKの摂取状況等の説明を行う。この際に、授乳婦に対してアンケート調査を行い、納豆を摂取した母親の母乳による非侵襲性の乳児ビタミンK欠乏性出血症の予防法についての満足度を評価する。
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Causes of Carryover |
当該年度において、予定していた研究データの蓄積に必要なカラムや試薬の購入代金は当該年度の実支出額の合計額で充足したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究費の使用計画としては、より効率的な抽出操作を検討するため、HPLC法に用いるカラムや試薬以外に、TLCに用いる薄層板、ガラス器具、プラスチック器具などを購入する。
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