2013 Fiscal Year Research-status Report
ICTを活用した天体観察法と太陽に関する教育用デジタルデータの開発と検証
Project/Area Number |
25350197
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
大山 政光 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (80332716)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 初中等教育 / 理科 / 天文 / 太陽 / 観察会 / 天体望遠鏡 / デジタルデータ |
Research Abstract |
児童・生徒の興味関心を高める太陽観測データの課題設定、提示法に関して、滋賀県内中学校での実践を通して調査を行った。実施した中学校の理科では、天文(太陽)の単元の直前に放射線に関する授業を行う。そのため、放射線に関する授業において、次回からの天文の単元への興味・関心づけを行うため、放射線を伴う太陽爆発現象(フレア)の動画活用、授業展開を検討し実施した(授業担当者は調査校中学校教員)。その結果、単元間のつながりがスムーズになるだけでなく、生徒から驚きの声が上がるほど太陽への興味が高まることが分かった。天体の単元に入る直前の授業において、太陽観測データの活用は初めての試みであったが、生徒の反応が大きく、活用する意義を見出した。 また、国立天文台を訪問し、太陽観測データの中から子どもにとって興味・関心の高まる太陽現象の調査・整理を行った。 天体観察・観望に関する情報収集および子どもに対する取り組み方を調べるため、公共天文台を訪問した。宮城県仙台市天文台では子どもへの見せ方や取り組み、岩手県きらら室根山天文台では読み聞かせを通しての子どもへの取り組みを視察した。12月には、子どもの反応を調査するため、滋賀県内小学校において児童と保護者向けの天体観察会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生徒の興味・関心を高める活用法の調査を、中学校教員の協力を得て中学校現場での実践を通して実施できたこと、また、その調査を通して天文の単元に入る直前の授業で、次単元である天文への興味づけとして太陽データを活用し子どもの反応が高かったことは評価に値する。 公共天文台での読み聞かせや展示、観察法など様々な取り組みを視察・聞き取り調査、また、子どもの反応を調べるために小学校現場での天体観察会を実施した点で順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
夜の天体観察会や公共天文台での取り組みを通して、対象天体を認識しにくい子どもにとっても分かりやすい観察・観望の仕方を検討し、実際の観察会での実践を通して検証を行う。 太陽観測データに関して教育用デジタルデータの作成を行う。また、小・中・高校の学校現場で作成したデジタルデータを使用し、検証を行う。 3月に皆既日食を観察し、教育用デジタルデータに反映させる。
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