2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25350215
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Research Institution | Kurume Institute of Technology |
Principal Investigator |
巨海 玄道 久留米工業大学, 工学部, 教授 (00111146)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 物理教育 / 初年次教育 / 低偏差値大学 / 全入大学 / 理数教育 / アクテイブラーニング / 初年次教育の国際化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はこれまでの集大成として以下のような活動を行った。概要を以下に述べる。 1)「駆け込み寺」の効果の検証を前年度に引き続き行った。駆け込み寺での指導は基本的にはチュートリアル型のものである。テストの成績などの具体的な解析によりクラスの下位集団の成績は駆け込み寺の前後で大きく伸びていることがわかった。その伸び率は上位集団に比べてはるかに顕著であった。多くの予期しない効果が見られ、この指導方法は本学にとって適切なものであることが判明した。 2)いくつかの大学において「基本的な学習態度」を調査し、その結果を比較することにより本学学生の指導に資することとした。偏差値の異なる大学間の比較により本学の学生の学習に対する態度は積極性において最低であり、基礎教育の重要性が強く求められる結果となった。本学における現行のラーニングコモンズの根本的な見直しが要請される。 3)高大連携の一環として大学近隣の高校の物理教員に集まってもらい、研究会を8月31日に開催した。各高校における物理教育の現状と問題点を探り、大学の物理学の基礎教育に関して多くの貴重な意見を集めることに成功した。 4)12月26日に連携研究員を中心とした3回目の研究会を開催した。今回のテーマは「大学物理初年次教育におけるアクテイブラーニングの試み」と題して各大学における現状を報告してもらった。また特別講演として当該分野に多くの優れた業績のある安永悟初年次教育学会会長にお越しいただき現状とこれからの課題、アクテイブラーニングの実践について多くの示唆を得ることができた。 5)大学の国際化をにらんだカリキュラム作成のため大学進学率の異なるいくつかの国における物理学初年次教育の現状を調べた。調査対象国はスペイン、韓国、及びベトナムであった。物理教育は各国で現状は大きく異なっているが欧米の基礎物理の教科書を使っている点は共通していた。
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Research Products
(7 results)