2014 Fiscal Year Research-status Report
伝承は防災にどのように生かされているか~日本・韓国の伝統的海岸林文化の比較研究
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25350228
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
若菜 博 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90142778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 邦明 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (20227135)
境 智洋 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (40508537)
前田 賢次 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80292069)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 防災 / 伝承 / 日本 / 韓国 / 海岸林 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初活動計画に基づいて,以下のような成果を得ることができた。 (1)韓国チェジュ島の保護林を調査し,同島を含めて韓国では数百年前から保護林の環境・防災機能が認知されてきており,それらは「天然記念物」(現在,韓国全国で約500対象)に指定されているものが多いことを確認できた。 (2)静岡県袋井市の「命山(いのちやま)」,山形県酒田市の庄内砂丘砂防林(万里の松原),鹿児島県屋久島における保安林,等の調査を行った。日本において江戸時代から続いている各地の保護林は環境維持と防災機能が同時に追求されてきたことを確認できた。 (3)岩手県における「復興教育」の実情を,岩手県教育委員会および同県田野畑村の小学校,宮城県石巻市雄勝地区等で調査し,防災教育・復興教育に関わる資料を入手した。 (4)防災教育およびESD (Education for Sustainable Development)に関わる教育プログラムの開発を行った。 以上の成果を,水資源・環境学会,日本カリキュラム学会,日本地学教育学会,日本理科教育学会,日本生活教育連盟全国研究集会,北海道教育学会,環境教育学会北海道支部,等で発表し,一部,論文として結実した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画に基づいて,計画した事項についていずれも調査・研究を行い,予想された成果を上げている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に基づいて,平成27年度は以下の目標と項目についての調査・研究を行う。 (1)国内の防災伝承に関わる遺跡等の調査を行う(若菜博・前田賢次),(2)韓国の保護林の調査および資料収集を引き続き行う(若菜博・田中邦明・境智洋)。(3)「森林と防災」を軸にした防災およびESDの教育プログラムの開発とその検討を行う(前田賢次・田中邦明・境智洋)。(4)韓国の研究者を招き札幌で「伝承は防災にどのように生かされているか」をテーマにシンポジウム開催を計画する(若菜博・田中邦明・前田賢次・境智洋)。
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Causes of Carryover |
調査方との日程調整が合わず,調査を次年度に変更した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査方との日程調整を再度行い,調査を行う。
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Research Products
(12 results)