2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25350671
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
比嘉 広樹 琉球大学, 工学部, 教授 (60295300)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロボットアーム / 食事支援 / 神経疾患 / インタフェース / 脳波 / 眼球運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、神経疾患患者の生活の質の向上を目的として、ユーザの脳波等を活用したインタフェースを有する、モバイルアームシステムの開発を行った。 まずモバイルアームの制御に利用する脳波誘発のための視覚刺激プログラムを作成し、健常被験者6名(男性5名、女性1名)に同視覚刺激を提示し、上、右、下、左の順序で5個ずつ標的刺激の点滅した回数を数えてもらう課題を課した際の脳波測定を行った。測定した脳波データの加算平均処理を行い、事象関連電位P300とN100に注目して、特徴パラメータを抽出した後、ニューラルネットワークを用いた判別率を算出した。その結果、電極を2個に特定しても各方向における判別率が97 %以上となった。これは電極数個を用いた場合の判別率と同程度であった。また同判別処理モジュールを用いたSimulinkモデルを作成し、動作確認を行った。実験結果より、全体の判別率は95.8 %となった。 次に、ユーザの眼球運動によりテーブル上の食器(食物)を選択する食事支援システムの検討を行った。眼球運動の検出には、Webカメラから取得した画像データから画像処理手法により眼球(黒眼部分)を検出する方法を採用した。モバイルアームの制御プログラムにはあらかじめ食器の座標を設定しておいた。Webカメラを固定したメガネを健常被験者に装着してもらい、テーブル上の3つの食器を一つずつ見てもらった。実験結果より、被験者の選択した食器へモバイルアームの手先が適切に移動することが確認された。本結果は、種々の要因により脳波信号のS/N比が低下した際の、モバイルアームの制御のフォールトトレラント対策の一つになると考えられる。
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Research Products
(5 results)