2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25360022
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大西 広 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (50176955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田上 孝一 立正大学, 文学部, 非常勤講師 (70646603)
瀬戸 宏 摂南大学, 外国語学部, 教授 (80187864)
松井 暁 専修大学, 経済学部, 教授 (90238931)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 中国特色社会主義 / 改革開放政策 / 社会主義市場経済 / 中国共産党 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.平成26(2014)年度は、研究計画に記したように、研究代表者、分担者の個人研究を中心とした。同時に、研究代表者、分担者は、全員が会員である社会主義理論学会の研究集会(年1回)、研究会(年3回)その他に参加し、研究内容の交流に努めた。 2.研究代表者・大西広は、論文「中国: 社会主義をめざす資本主義」(『季論21』第25号、2014年7月)を発表し、中国特色社会主義の現状を経済面から分析した。研究分担者・瀬戸宏は、論文「中国特色社会主義をどう考えるか-社会主義の初期段階、新民主主義、開発独裁」(『情況』2014年5・6月号)を発表し、中国特色社会主義の特徴を社会主義の初期段階、新民主主義、開発独裁の三方面から分析した。研究分担者・田上孝一は、論文「毛沢東の矛盾論について」(『東京電機大学総合文化研究』第12号、2014年12月)を発表し、今日においても中国特色社会主義の重要な理論基礎となっている毛沢東思想の分析を『矛盾論』を中心におこなった。研究分担者・松井暁は、論文「「自由・平等・協同」か「自由・平等・所有・功利」か」(関西唯物論研究会編『唯物論と現代』第52号、2014年11月)を発表し、中国特色社会主義が社会主義を主張している以上必然的に含む倫理価値観について考察した。 3.ここに記したものは、研究代表者・分担者の平成26年度の主要な研究成果であり、これ以外にも多くの研究成果を得ている。その詳細は13.研究発表(平成26年度の研究成果)を参照していただきたい。本年度の研究は、研究課題「中国特色社会主義の多角的研究」にふさわしく、多方面から中国特色社会主義の現状とその理論諸方面を考察した内容豊かなものであったと言えよう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究を通して、中国特色社会主義の現状と特質をより明らかにすることができた。特に研究代表者・分担者は、中国特色社会主義の「社会主義」の要素の分析に力を注いだ。中国の「社会主義」要素は、日本ではほとんどの場合単に「保守性」としかとらえられないが、本研究を通してそれには中国社会に対する積極的肯定的側面もあることがある程度明らかになった。このような視点は、日本の現代中国研究ではほとんどみられないものである。 平成26年度には、9.研究実績の概要および13.研究発表(平成26年度の研究成果)に記したかなり豊かな研究成果をあげることができた。また、平成26年度の研究を通して、平成27年度の研究実施への展望も開けることができた。 しかし、中国特色社会主義はそれ自体が政治・経済・社会および国際的要素がからみあった複雑な内容をもつものであり、その特質の解明には今後なお一層の努力が必要とされる。これらは、平成27年度の課題となる。以上が、平成26年度の研究は「おおむね順調に進展している」と自己判断する理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究実施計画は次の通りである。平成25年度、26年度と同様に 研究代表者、分担者全員が参加する社会主義理論学会を通して研究をおこなう。 1.平成27年9月に中国・中山大学で開催が予定されている第五回中日社会主義フォーラムに参加し論文発表する。研究代表者、分担者のほか、社会主義理論学会会員数名にも旅費を支給し参加・論文発表を促す。 2.平成27年4月26日に開催が予定されている2015年度社会主義理論学会研究集会に中国から研究者を招き学術交流をおこなう。 3.その他、研究代表者、分担者は個人研究の形で中国特色社会主義について研究を深める。
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Causes of Carryover |
松井教授が来年度に2万円程度の繰り越し、研究代表者の大西が約4万円の繰り越しとなったが、これは来年度に中国で本科学研究費主催のシンポジウムを開催する際の費用として使われる。両教授は来年度において他予算の制約が強いものと考えられたため、この少額を来年度に残した。ただし、大きな金額ではない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
この部分は来年度に計画の中国での日中共同シンポジウムへの派遣費用の一部として使用される予定である。
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Research Products
(41 results)
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[Presentation] Marx and Justice2014
Author(s)
Satoshi Matsui
Organizer
World Association for Political Economy, Vietnamese Academy
Place of Presentation
Vietnamese Academy of Social Science,( Hanoi Vietnam)
Year and Date
2014-05-24 – 2014-05-25
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