2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25370229
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
佐藤 悟 実践女子大学, 文学部, 教授 (50178729)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 柳亭種彦 / 冨嶽三十六景 / 名勝八景 / 身禄 / 吉原 / 富士講 / 揚屋 / 七変化女目鬘 |
Research Abstract |
I.種彦の年譜整備に関しては、以下の研究を行った。 ①富士講と種彦の関係に関心を払い、平成25年11月17日に開催された第18回国際浮世絵学会秋季大会(学習院大学)において「富士講と浮世絵」と題する発表を行った。内容は天保三年に刊行された種彦作『冨士裾うかれの蝶鵆』が富士講の修行者身禄の百回忌を当て込んだものであることを、葛飾北斎「冨嶽三十六景」、二代目歌川豊国「名勝八景」等の浮世絵出版の動向と関連付けながら実証したものである。 ②文政五年に刊行された「七変化女目鬘」の発見と研究をおこなった。この作品は従来書名すら知られていなかった新資料である。茶番等との関連で種彦の伝記研究の突破口ともなるもので、平成26年度中に発表予定である。 II.吉原細見、および吉原関係資料の研究 ①吉原細見、吉原関係資料の収集に努めた。 ②①により種彦の吉原研究を再確認する環境整備が進展した。本年は揚屋についての研究を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
新資料の発見。 富士山の世界文化遺産登録に伴う、富士講関係資料の出版等により、宗教学、美術史等、他領域の研究に対するアプローチが容易になった。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記した成果を踏まえ、それを拡大していく。 柳亭種彦の同時代の作者から、種彦へのアプローチを試みる。
|