2013 Fiscal Year Research-status Report
ネルヴァルの文学作品生成過程において視覚芸術が果たした役割
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25370391
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chikushi Jogakuen University |
Principal Investigator |
間瀬 玲子 筑紫女学園大学, 文学部, 教授 (30219357)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ネルヴァル / 視覚芸術 / オペラ / 演劇 / タッソ / 解放されたエルサレム |
Research Abstract |
1.ネルヴァルのプレイヤッド版第3巻と『ネルヴァル辞典』などを参考にして、ネルヴァルが執筆した劇評の初出記事が収録された雑誌・新聞の所在を詳しく調査した。『アルチスト』誌、『音楽フランス』誌、『演劇界』誌、『ラ・プレス』紙、『パリ評論』誌、『両世界評論』誌などに掲載された本研究に関係があるネルヴァルの記事の電子テキストを入手した。『演劇界』誌は書籍も入手した。 2.ネルヴァルが執筆した各記事の分析作業を行い、言及されている演劇、オペラの台本の電子テキストを可能な限り入手した。 3.ネルヴァルがイタリアの作家アリオストの『解放されたエルサレム』から受けた影響を考察し、本務校の紀要に論文を発表した。まずネルヴァルの作品における『解放されたエルサレム』に関する記述を分析した。ネルヴァルの想像力の中で『解放されたエルサレム』とヴォルテールが深く絡み合っていることが判明した。ネルヴァルはヴォルテールの『ラ・アンリアッド』のみならず、フージュレ・ド・モンブロン『変装したラ・アンリアッド』も引用している。次にネルヴァルはどのフランス語訳を参考にしたのかを考察した。最後にネルヴァルの『オーレリア』が『解放されたエルサレム』から受けた影響について考察した。 4.ネルヴァルの友人で画家のテオドール・シャセリオーの研究書を入手した。ネルヴァルの『ボヘミアの小さな城』の記述とシャセリオーの絵を照合し、その関係を考察した。今後も分析作業を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ネルヴァルが執筆した劇評の初出記事が掲載されている雑誌と新聞の中で、主要誌(紙)が電子化されているから。また記事の中で言及されている演劇、オペラの台本の電子テキストを入手することができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
1.ネルヴァルが執筆した劇評の初出記事が掲載されている雑誌、新聞の電子テキストの所在サイトを再度調査する。 2.ネルヴァルが執筆した劇評の中で言及されている演劇、オペラの台本の分析作業を行う。また入手できなかった台本を再調査して、入手する予定である。 3.ネルヴァルの劇評に登場した劇場または劇場跡の現地調査を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Book] Expanding the Frontiers of Comparative Literature, vol. I, Return to the Transnational Tradition2013
Author(s)
C.-ho Chung, Sung-Won Cho, O-y. Lee, Herta Muller, Munyo Yi, Steven Sondrup, M.-T. Abdel-Messih, Etuko Aoyagi, Assumpta Camps, H.-S. Chen, Svetla Cherpokova, Govindapanicker Gopinathan, Oliver Haag, Franz Hintereder-Emde, G.L. Heredia, Reiko Mase, Jennifer E. Michaels, Makoto Sato, Marta A. Skwara, Hsin-hsin Tu 他
Total Pages
417 (360-366)
Publisher
Chung-Ang University Press
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