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2013 Fiscal Year Research-status Report

内容類型学からみた沖縄諸方言

Research Project

Project/Area Number 25370485
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOita University

Principal Investigator

田畑 千秋  大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (60264321)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords内容類型学 / 琉球方言 / 沖縄諸方言 / 沖縄諸方言保持者 / 類型学研究会 / 中・日・韓比較文化研究国際学術シンポジウム
Research Abstract

研究代表者田畑千秋と研究協力者松本泰丈は、2013年9月に沖縄県那覇市、糸満市、沖縄市、名護市に調査した。この調査は、沖縄諸方言の格標示についてであり、本研究の中核をなすものである。その結果、調査地域においては、現象動詞をともなう主体は格標示がないいわゆるハダカの形(ハダカ格)になることが多いということが確認できた。
また、2014年2月、3月には、大阪在住の沖縄県出身者がどのように沖縄諸方言を保持しているかを調査した。この調査においては沖縄県出身一世だけでなく、二世、三世にも調査枠をひろげ実施し、大きな成果をあげた。
研究代表者と研究協力者は、類型学研究会に出席、言語類型学研究者たちとの意見交換をおこない研鑽を積んだ。
研究代表者田畑千秋と研究協力者松本泰丈は、2013年10月、国際学会において、本研究と関係深い内容の以下の基調講演をおこなった。第一回中・日・韓比較文化研究国際学術シンポジウム(2013年10月11日・中国瀋陽航空航天大学)。以下はそのあらましである。田畑基調講演(招待)・演題「内容類型学からみた琉球方言 ―格標示をめぐって―」、本講演の趣旨は、琉球方言研究を内容類型学的観点からとらえなおすことによって、これまでの研究に欠落していた側面をあらためて点検していこうとするものである。松本基調講演(招待)・演題「文化研究の学際性について ―言語研究における個別と一般―」、本講演の趣旨は、言語研究において理論研究と個別言語研究をつなぐ方法論を説いたものである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2013年9月に沖縄県那覇市、糸満市、沖縄市、名護市に調査した。この調査は、沖縄諸方言の格標示についてであり、本研究の中核をなすものである。その結果、調査地域においては、現象動詞をともなう主体は格標示がないいわゆるハダカの形(ハダカ格)になることが多いということが確認できた。また、2014年2月、3月には、大阪在住の沖縄県出身者がどのように沖縄諸方言を保持しているかを調査した。この調査においては沖縄出身一世だけでなく、二世、三世にも調査枠をひろげ実施し、大きな成果をあげた。
研究代表者と研究協力者は、類型学研究会に出席、言語類型学研究者たちとの意見交換をおこない、次年度以降の研究計画の方向性を得た。
第一回中・日・韓比較文化研究国際学術シンポジウム(2013年10月11日・於:中国瀋陽航空航天大学)において、田畑と松本は言語の内容類型学的研究の必要性を説き、日中韓の研究者と意見交換をした。以下は田畑と松本の講演のあらましである。田畑基調講演(招待)・演題「内容類型学からみた琉球方言 ―格標示をめぐって―」、なお本講演の趣旨は、琉球方言研究を内容類型学的観点からとらえなおすことによって、これまでの研究に欠落していた側面をあらためて点検していこうとするものである。松本基調講演(招待)・演題「文化研究の学際性について ―言語研究における個別と一般―」、なお本講演の趣旨は、言語研究において理論研究と個別言語の研究をつなぐ方法論を説いたものである。
以上の成果をあげたことにより、本研究の2013年度分の進捗状態は、おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2013年度調査のまとめをしつつ、データを積み上げ、次年度以降の研究充実をはかっていく。また現在の状況では、沖縄諸方言のなかでも特に離島の調査にものたりなさを覚えるので、2014年度以降は調査地を離島にまでものばす予定である。
次年度以降は、方言の現地調査だけでなく、沖縄古典籍中の名詞・動詞のあり方も内容類型学的見地から検討を加えていきたい。具体的には『おもろさうし』『琉球国由来記』などの神歌の言語類型学的研究である。
そして、ひきつづき類型学研究会のメンバーとの連携をはかって調査・研究を進める予定である。
なお、類型学研究会にはなるべく出席し、理論研究の面でも研鑽を積み、本研究の成果が大きくあがることをめざしていく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

2013年度は、沖縄県における現地調査を2度予定していたが、台風到来や悪天候のため、現地調査が1度しかできなかった。これは現地における被害などにより、被調査者の受け入れ態勢がととのわなかったためであり、やむをえない中止であった。
2014年度は沖縄県における調査を充実させ、大きな成果をあげるように十分な準備をして、調査にのぞむ。
次年度以降は、調査を沖縄県の離島にも広げ、幅広い調査を行う予定である。
また次年度以降もひきつづき、本土在住の沖縄県出身者からの聞き取り調査をおこなう。

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 Other

All Journal Article (2 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] 奄美の言葉2013

    • Author(s)
      田畑千秋
    • Journal Title

      西日本文化

      Volume: 462 Pages: 30-31

  • [Journal Article] 奄美大島の歌遊び2013

    • Author(s)
      田畑千秋
    • Journal Title

      西日本文化

      Volume: 462 Pages: 32-34

  • [Presentation] 内容類型学からみた琉球方言 ―格標示をめぐって―

    • Author(s)
      田畑千秋
    • Organizer
      第一回中・日・韓比較文化研究国際学術シンポジウム
    • Place of Presentation
      中国・瀋陽航空航天大学
    • Invited
  • [Presentation] 文化研究の学際性について ―言語研究における個別と一般―

    • Author(s)
      松本泰丈
    • Organizer
      第一回中・日・韓比較文化研究国際学術シンポジウム
    • Place of Presentation
      中国・瀋陽航空航天大学
    • Invited

URL: 

Published: 2015-05-28  

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