2013 Fiscal Year Research-status Report
心理アセスメントの結果からみる英語学習のつまずきとその改善策
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25370684
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
飯島 睦美 松江工業高等専門学校, 人文科学科, 教授 (80280436)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 英語学習 / 学習困難 / 特性 / 学習方法 / 指導方法 |
Research Abstract |
本研究は、この国際化社会で活躍する日本人育成のための必須条件としてあげられる英語能力への社会の大きな期待を背景として、実際の英語教育現場において、英語学習に困難を抱えている学習者の学習方法や教師の指導方法を考案することを最終目的としている。すべての日本人が英語を駆使できるようになるべきかどうかといった議論はおき、初等教育に科目として導入される可能性のある英語は、初等教育での学習における躓きを助長させかねない危険がある。よって、もし英語学習に困難を抱える学習者に共通の特性があるとすると、それらの特性に対処する手立てを考案することは、大きな意義を持つ。 通常学級で英語学習に顕著な困難さを抱える複数の学習者に対して本申請者が行った心理アセスメントを分析すると、共通して弱い点が観察され、これが英語学習の難しさに関与する可能性があると考えられる。そこで考察に十分な量のデータを集積し、先行研究における「言語学習適性能力」「認知嗜好」「学習方略」「学習過程」の観点から検討したうえで、そのような学習困難を克服する具体的な指導方法、学習方法を考案して、提案しようとするものである。平成25年度には、本申請者が行ってきた研究成果を参考に、顕著な学習上の困難さが観察される学習者に対して、個別分析を行い、共通する弱い能力を言語学習能力の観点から考察してきたが、あといくつかのケースが必要である、と考えられる。よって平成26年度には、引き続き個別の学習者からのデータを収集し、その分析結果を「言語学習適性能力」「認知嗜好」「学習方略」「学習過程」の観点から考察し、特に学習方略と学習過程において、英語学習上の困難を克服するための具体的な改善策を検討し開発する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究全体は、概ね順調に進んでいるものの、個別の学習者への調査および分析する際に、さらに数件の調査結果が必要と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの調査結果では、その対象とする調査数の少なさも関係していると思われるものの、学習者の持つ特性といったものが英語学習だけの困難さに影響を及ぼしているかどうかについて明確に判断できないことがわかりつつある。よって、まずは英語のみならず言語学習としてとらえた際の困難さといった枠組みでとらえなおして分析し、その後、日本人にとって、英語という言語の特徴がどのような学習上の難しさを引き起こすのかを明らかにし、学習方法、指導方法の具体例を考案していく計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
インドで開催された学会(AsiaTEFL)への参加を見合わせたため。 米国で開催される学会(LDA:Learning Disability Association)での研究発表を予定している。
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Research Products
(6 results)