2014 Fiscal Year Research-status Report
心理アセスメントの結果からみる英語学習のつまずきとその改善策
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25370684
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
飯島 睦美 明石工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80280436)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 英語学習 / 学習困難 / 特性 / 学習方法 / 指導方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
通常学校、通常学級における英語学習の現場で、学習者が示す困難さをこれまで観察してきた。その困難さを記憶の問題以外に関して、大まかに4技能に分類してまとめると、以下のとおりである。 【リーディング】・語と語、節と節、文と文のつながりが理解できない。・意味の切れ目がわからない。 【リスニング】・音と文字とを融合することができない。・流れていく発話をキャッチできない。・集中し続けることができない。 【スピーキング(音読を含む)】・発音がわからない。・どこで区切っていいのかわからない。・考えがまとまらない。 【ライティング】・単語のスペルがわからない。・語順がわからない。・考えがまとまらない。 この中で「英文読解ができない、英単語・英語例文が覚えられない、授業の速さについていけない」などの困難を抱える複数の学習者に行ったWAIS-Ⅲの結果を分析すると、共通して「処理速度、符号・記号、数唱」の能力が顕著に弱いということが観察できた。こういった分析結果を「外国語学習適性-音韻符号化能力、文法感覚、機能的言語学習能力、暗記学習」の観点からアセスメントツールを開発し、英語学習開始前にアセスメントを行うことで、今後学習が進展していくうえでの困難を予測し、早めに対策を講ずることで、大きな躓きを回避できるものと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究全体は、概ね順調に進んでいる。今後、アセスメントの項目とその妥当性と信頼性について慎重に考察をふかめていかなければならない。
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Strategy for Future Research Activity |
どういった学習者の特性が英語学習の困難につながりやすいのかについての考察内容が、英語学習にのみ観察される躓きであるのかどうか、という点においてきちんと精査することが必要と考えている。さらに、アセスメント項目の妥当性と信頼性を担保するには、さらに多くのデータが必要となる。
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Causes of Carryover |
米国シカゴで開催された学会(LDA:Learning Disability Association)への参加を天候不良(大雪)のため帰国が危ぶまれることを配慮して参加を見合わせたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年として、研究成果内容の印刷、製本、出版にかかる費用に補てんするとともに、米国フロリダで開催される学会(LDA:Learning Disability Association)に参加し、研究成果発表を行う費用に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)