2013 Fiscal Year Research-status Report
16-19世紀におけるトスカナの封建貴族層とその社会的役割
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25370876
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
北田 葉子 明治大学, 商学部, 教授 (30316161)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 西洋史 / イタリア史 / イタリア近世史 / イタリア近代史 / トスカナ大公国 / 封建貴族 |
Research Abstract |
平成25年度の課題は、研究の対象となる四家(ブルボン家、アリドーシ家、バルディ家、バルボラーニ家)の16世紀から19世紀までの歴史の概略をつかむことにあった。 まず都市フィレンツェの『金の書』(フィレンツェで貴族として認められた家について、簡単な情報を示したもの)に、バルディ家(四つの分家)、ブルボン家(チッタ・ディ・カステッロの分家含む)、バルボラーニ家(3つの分家)についての記載を見つけることができた。これにより、19世紀までの各分家の大まかな見取り図および婚姻関係、いくつかの重要な役職に就いた者を確認することができた。さらに、フィレンツェ貴族となった家のメンバーと結婚した者の名前もわかるため、フィレンツェ貴族や有力市民との関係も知ることができた。またガムッリーニの著作(E. Gamurrini, Istoria genealogica delle famiglie nobili Toscane et Umbre, Firenze, Guccio Navesi, 1668-1685)から、16・17世紀の各家が輩出した著名人について確認することができた。 さらに夏季休暇中には、フィレンツェ国立古文書館とフィレンツェ国立図書館で、セブレゴンディとパッセリーニによる手稿の研究を閲覧することができた。ただし、バルディ家を除くと、最初からのフィレンツェ市民ではないため、多くの情報を得ることはできなかった。バルディ家については、パッセリーニが大部の研究を残しており、今回の調査では16世紀を中心として調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
バルディ家の資料が大部だったため、短期間のイタリア訪問では、概略をつかむことができなかった。また手稿資料であるため、読みにくい個所も多かった。この作業に時間がかかったために、リッタによる系図学的研究を参照することができず、来年の調査まで待たなければいけなくなってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
夏季の調査までに、平成26年度に行う予定であったメディチ君主国の形成期における各家と君主の関係についての調査を行う。すでに、この時期の各家の成員が君主にあてた書簡の多くについては、コピーを入手しており、日本でも研究を行うことができる。 夏季の調査では、昨年度見ることができなかったリッタの研究や、パッセリーニのバルディ家についての文献を中心に調査を行う。さらにいくつかの史料をデジタルで入手することができれば、遅れを取り戻すことが可能である。また必要であれば、春期休暇中にも、フィレンツェに調査に行くことを考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マイクロフィルムをデジタル化するマイクロフィルムリーダーを購入する予定だったが、本年度はマイクロフィルム化を依頼する量が少なく、初めからデジタル化を依頼した結果、かなり高レベルのデジタル化した史料を入手することができた。今後、マイクロフィルムへの複写ではなく、デジタル化を依頼することにしたため、マイクロフィルムリーダーの購入が不要となった。 史料のデジタル化はかなりの高額であるため、今後、デジタル化を依頼する際の資金として利用する予定である。
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