2013 Fiscal Year Research-status Report
阿武隈川流域における古墳時代首長層の動向把握のための基礎的研究
Project/Area Number |
25370886
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
菊地 芳朗 福島大学, 行政政策学類, 教授 (10375347)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 古墳時代 / 東北 / 阿武隈川流域 / 団子山古墳 / 四穂田古墳 / 首長層 / 政治的動向 |
Research Abstract |
2013年度には、おもに次の研究事業を行った。 1.フィールド調査として福島県須賀川市団子山古墳の第2次発掘調査を実施し、同古墳の規模・墳形・墳丘構造等の確認を行った。この成果は2014年3月刊行の報告書『団子山古墳1』(福島大学行政政策学類刊)に掲載した。 2.既存重要資料の整理分析として、本州北端の古墳時代短甲出土事例である福島県中島村四穂田古墳の調査研究を行った。この成果は2014年3月刊行の報告書『四穂田古墳出土遺物調査報告書』(中島村教育委員会刊)に掲載した。また、郡山市正直・大善寺古墳群、および国見町塚目古墳群に関する調査および遺物整理を開始した。 3.総合研究として、研究分担者7名とともに4回の研究集会を実施した。研究集会においては、フィールド調査及び既存重要資料の整理分析に関する調査研究成果を全メンバーで報告・議論し、成果および問題点を共有するとともに研究の見直しを随時行い、次回集会の研究テーマや方向性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で目標としてあげた2013年度のテーマ研究および既存重要資料の整理分析、そして4回の研究集会をすべて実施することができ、あわせて前2者については報告書を刊行しており、順調に進展しているということができる。
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Strategy for Future Research Activity |
フィールド調査については、団子山古墳の発掘調査を引き続き行い、同古墳の歴史的意義の究明に努める。また、優れた形象埴輪を出土したことで著名な福島県泉崎村原山古墳群の測量調査を実施する。 既存重要資料の整理分析については、郡山市正直・大善寺古墳群の整理分析を推進するとともに国見町塚目古墳群の整理作業を開始する。 総合研究については、研究協力者とともに4回の研究集会を実施し、成果と問題点を共有するとともに研究推進上の問題点を随時見直してゆく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
旅費において、研究集会における研究協力者旅費を1泊で計上していたところが、大半が日帰り旅行となったこと、および、その他において、フィールド調査による出土遺物に対する理化学分析費を計上していたところが、これを要する遺物の出土がなかったことによる。 研究協力者の旅費については、2013年度と同様に見込みより少額となることが予想されるため、研究代表者の旅費にこれをあてることとする。また、当初、物品費をやや少なく見積もっていたため、研究用図書・雑誌、および出土品整理収容コンテナなどの購入にこれらをあてるものとする。
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