2015 Fiscal Year Research-status Report
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25370916
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宮町 良広 大分大学, 経済学部, 教授 (50219804)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 経済地理学 / 対日直接投資 / 地方経済 / グローバリゼーション |
Outline of Annual Research Achievements |
日本国内での聴き取り調査として、外資系企業の誘致支援機関および進出済みの外資系企業に対して訪問調査を行った。まず誘致支援機関である神戸エンタープライズ プロモーション ビューロー,大阪外国企業誘致センター,北海道倶知安町役場を訪問し、外資誘致に関わる政策経緯、具体的な誘致政策と成果、関係諸機関との協力関係、地域経済への波及効果等について、担当者にインタビュー調査を行った。その結果、神戸,大阪においては個別企業との地道な協議が実績につながっているが,倶知安町においては外資系企業との意思疎通が十分でないことなどが解明された。次に進出済み外資系企業であるフレゼニウス メディカル ケア ジャパン(犬飼工場・豊前工場)およびニセコアドベンチャーセンター(倶知安町)を訪問し,進出の経緯,事業概要,地域経済への波及効果等について、担当者にインタビュー調査を行った。その結果,両者とも雇用や起業家精神などの面で効果が大きいことが明らかになった。 また前年度に引き続いて、世界の対内直接投資および対日直接投資に関する文献および統計資料を収集し、それらの分析を順次実行した。 研究成果は3度に渡って発表した。8月中旬には英国オックスフォード市で開催された第4回経済地理学グローバルカンファレンスにおいて,8月下旬には東京都で開催された日本学術会議シンポジウムにおいて,11月には大阪府で開催された人文地理学会大会において中間研究報告を行った。それらの報告では,本研究成果の一部を公表するとともに、参加者から多数の質問や研究上の示唆を得た。 また本研究を世界的水準のもとで推進するため,英国の直接投資研究の専門家であるディッケン名誉教授およびヘス准教授(ともにマンチェスター大学)を訪問し,研究のレビューを受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画で予定していた日本国内での訪問聴き取り調査、文献および統計資料の収集と分析をほぼ予定通り実施し、かつ有益な情報を得ることができているから。また研究テーマに関する研究成果の発表を3回(海外1回,国内2回)にわたって実行し,海外専門家の研究レビューを受けているから。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度も引き続き、訪問聴き取り調査、文献・資料の収集を行う。聴き取り調査に関しては、進出した外資系企業に対する聴き取りに重点をおいて順次実行する。これまでの研究の取りまとめを行い,国内外で開催される地理学関連学会において研究報告を行う。
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Causes of Carryover |
他の用務での出張の際に訪問聴き取り調査を行うことで,旅費を節約した。また国内での訪問聴き取り調査のうち、外資系企業へのインタビュー調査が、日程調整の結果、平成28年度に繰り延べせざるを得なかったから。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に計画していたが未実施だった訪問聴き取り調査の実施および事前準備としての文献資料等の購入に使用する。
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Research Products
(3 results)