2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25370932
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中野 泰 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (20323222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 泰紀 神戸医療福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (30269922)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フィールド・ノート / フィールドワーク / 社会調査 / アーカイブズ / 民俗学者 / 桜田勝徳 / 実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以下3点の調査研究を進めた。(1)調査研究資料の詳細な目録化作業。研究分担者、研究協力者との間で共有した資料の検討を進め、詳細な目録化作業を進めた。目録化に伴う打ち込み等の作業は、補助作業者の協力を得た。目録化作業は、形態別目録として、ノート類、バインダー類を中心に行った。ノート類については、仮目録を完成し、Web上での公開の準備に区切りをつけた。(2)関係者からの聞き取り調査。後述する理由により、今年度は行わなかった。資料の保存・利用形態、資料内容の調査については、ノートの特異な用い方が認められた。すなわち、フィールドノートの利用において、ノート自体を切り、他のバイダー等へ張り替える用い方がなされていることが分かり、アーカイブズの全体構造(性格と特徴)の一端を捉えることができた。加えて、本年度は、イタリアの人類学者のアーカイブズにおいて、フィールドノートの調査を行った。フィールドノートを私的な日記類に位置づけるアーカイブズであり、その多様なあり方の一端を確認することができた。(3)代表的フィールドワーク地の現地調査。桜田の代表的フィールドワーク地として、今年度も無所属時代のフィールドワークの追跡を継続して実施した。また、鹿児島県においては、アチックミューゼアム時代の足跡についても追跡調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度においては、研究代表者が本務校のサバティカル制度に従って在外研究に従事したため、当初の計画を変更して調査研究を実施した。研究目的の①について重点的に進めた。その結果、Web用の仮総目録の完成に加え、形態別目録として、ノート類も完成させることができた。順調に進んでいる。②遺族・関係者の聞き取りについては、本年度においては実施しないこととした。そのため、やや遅れている。③占領期を中心とする代表的フィールドワークの地へ現地調査と関係資料調査、及び、桜田の関係者へ聞き取りを実施することにおいては、無所属時代に加え、アチックミューゼアム時代のフィールドワークの特徴を浮かび上がらせることができた。順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度においては、(1)風呂敷類、封筒類の形態別目録の作成を進め、総目録の完成を目指す。(2)遺族、漁業経済史方面の関係者を中心として、アーカイブズに関わる聞き取り調査を、鋭意、進め、アーカイブズの性格と特徴の析出につとめる。(3)代表的フィールドワークの地へ現地調査と関係資料調査を行うことについては、無所属時代、及び、戦前期については補足調査に留めることとする。戦中・戦後期のフィールドワークの特徴をつかむ追跡調査に重点を置く。
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Causes of Carryover |
瀬戸内海島嶼部における実地調査に際して、関係者の日程の都合がつかなかっため、調査を実施しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
瀬戸内海島嶼部において桜田のフィールドワークの足跡を追求し、あわせて実地調査を行う。
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Remarks |
完成させたWeb用の仮総目録については、慶應義塾大学文学部古文書室にデータを渡してある。先方のホームページリニューアル等の事情で、公開は2015年度になる予定である。
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