2013 Fiscal Year Research-status Report
人々の意識における刑法の役割と刑罰動機に関する研究
Project/Area Number |
25380088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松原 英世 愛媛大学, 法文学部, 教授 (40372726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 英生 奈良女子大学, 生活環境科学系, 准教授 (30508669)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 刑事政策 / 刑法の役割 / 刑罰動機 |
Research Abstract |
本研究(人々の意識における刑法の役割と刑罰動機に関する研究)は、人々が刑法に対して何を期待し(刑法の役割)、刑罰をどのような理由で用いたいと考えているのか(刑罰動機)、そして、それら(刑法の役割、刑罰動機)に対してどのような要因が影響を及ぼしているのか、また、それら(刑法の役割、刑罰動機)が現実の政策にどのように関係しているのかを、犯罪や犯罪者に対する一般の人々の反応に焦点を当てながら、質問紙調査を用いて実証的に明らかにする。そうすることで、本研究は、民意(人々の認識・期待)と刑事政策とのダイナミックな関係の考察を目指している。 質問紙調査を用いた実証研究では、調査の完成度がその研究成果を左右する。そして、調査の完成度はひとえにその準備にかかっている。それゆえ、初年度の本年度(平成25年度)は、予備調査を行いながら、調査デザイン(仮説・質問項目の妥当性)の徹底的な検討を行った。具体的には、愛媛県に所在する大学の大学生を対象に予備調査を行い(2013年12月に実施、調査協力者197名(うち有効回答数173))、その結果を分析した。そこで得られた成果については、いくつかの学会で報告するとともに(学会報告については、次年度に開催される日本法社会学会、アジア犯罪学会にエントリー済みである)、次年度に実施する、本調査に反映させる予定である。 なお、他の社会調査等の動向を参照しつつ、質問紙調査の回収率の向上についても検討したが、その結果、本研究では郵送調査ではなくネットを利用した調査を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり、予備調査を実施することができ、その結果を参照することで、次年度に実施予定の本調査の大まかな内容を決めることができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
1)予備調査の結果をいくつかの学会で報告し、批判やコメント等のフィードバックを得て、本調査の計画に反映させる。 2)本研究の中核部分である、質問紙調査の実施とその結果の分析を行う。 3)本調査の結果を分析し、その成果をまとめて学会報告の準備をする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
謝金につき、25年度に予想した程の額がかからなかったため。 26年度は本調査を実施するため、その分析にかかるであろう謝金にあてる。
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