2016 Fiscal Year Research-status Report
中心市街地における戦略的経済行動分析―持続可能な中心市街地活性化政策の考察―
| Project/Area Number |
25380276
|
|---|
| Research Institution | Yamagata University |
|---|
Principal Investigator |
是川 晴彦 山形大学, 人文学部, 教授 (40215439)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 正之 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (00220682)
洪 慈乙 山形大学, 人文学部, 教授 (00261488)
立松 潔 山形大学, 人文学部, 名誉教授 (30107172)
下平 裕之 山形大学, 人文学部, 教授 (30282932)
鈴木 明宏 山形大学, 人文学部, 准教授 (30312721)
西平 直史 山形大学, 人文学部, 准教授 (70344778)
山田 孝子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (80272053)
砂田 洋志 山形大学, 人文学部, 教授 (90282194)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | 中心市街地活性化 / 公共財 / 外部性 / 経済学教育 / 地域資源 / まちづくり |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
中心市街地に関する理論研究では，自治体や商業施設の経済行動に関する戦略的視点からの分析のほか，中心市街地活性化の費用と便益の捉え方，公共財的性質をもつ財の自発的供給の可能性，および，中心市街地において発生する外部性の内部化などに関する分析を行った。また，中心市街地の居住人口を増やす取り組みが郊外の居住集積に及ぼす課題等についても事例にもとづき検討を行った。
中小都市の中心市街地活性化に関する研究では，来街者を増やすための核となりうる資源の活用方法について分析を行った。地方都市は周辺人口が限られており，日帰りで来街するリピーターを増やすことが活性化策に求められる。そのためには，地域資源およびその資源に関連して供給される財が飽きられないことが大切であり，体験型の要素の導入，同じ業種の多様化した店舗集積の構築，季節ごとの商品やサービス提供などに工夫の余地があることが事例を通じて明らかにされた。
また，近年注目されている文化施設を核とした中心市街地活性化策について，意義や課題に注目しながら分析を行った。
中心市街地活性化における大学教育の意義に関する研究では，昨年度に実施した寒河江市における取り組みの結果を踏まえて，効果的な事前指導のあり方や学生に中心市街地活性化の問題意識を持たせる方法について検討を行った。特にゲーム理論などの戦略的な行動に関する理論がまちづくりの現状や課題の把握および活性化政策の立案に有益であることの解説を試みるとともに，学生の反応を見ながら解説方法の再検討を行った。中心市街地活性化に取り組む若い世代の人たちに中心市街地の現状や課題を効果的に認識させるための工夫について考察結果を得ることができた。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成２７，２８年度は研究代表者，平成２８年度は調査担当の複数の研究分担者が学部改組の中心的業務を担ったため，中心市街地の実態調査が計画通りに実施できなかった。また，平成２７年度には研究代表者が体調不良のため入院した。これらの理由から研究機関の延長が認められ，平成２８年度時点での研究計画は「やや遅れている」とする。
|
| Strategy for Future Research Activity |
研究代表者の体調は回復している。また，学部改組も順調に進んだため，平成２９年度は研究代表者，研究分担者ともに実態調査や理論研究を順調に進められる状況にある。平成２８年度に調査できなかった地区を中心に集中的に聞き取り調査を行い，当初の計画通りに研究を進める予定である。
|
| Causes of Carryover |
平成２７年度に研究代表者が体調不良のため入院した。また，研究代表者は平成２７，２８年度に，また複数の研究分担者が平成２８年度にそれぞれ学部改組の重要な任務を担当したため，中心市街地の実態調査が計画通りに実施できなかった。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究代表者の体調は回復しており，また，学部改組も順調に進んだため，平成２９年度は集中的に調査等を実施できる状況にある。年度前半には最新の文献等を購入して中心市街地関する理論・実態の両面からの考査を進める。実態調査は夏季を中心に集中的に実施し，平成２８年度に実施できなかった調査を進める予定である。また，平成２９年度の秋以降はこれまでの研究内容の取り纏めの作業に入る予定である。
|
Research Products
(4 results)
