2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25380449
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
加納 善子 (永野善子) 神奈川大学, 人間科学部, 教授 (60148252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾高 煌之助 一橋大学, その他部局等, 名誉教授 (90017658)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | フィリピン経済 / 長期経済統計 / マクロ経済史 / 国民経済計算 / 統計制度 / 産業構造 / 人口構成 / 生活水準 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、第二次世界大戦前のアメリカ植民地期におけるフィリピン経済の時系列的統計の収集・整理・加工・分析を進めることを主たる目的としてきた。一橋大学経済研究所で1990年代後半から実施してきたさまざまな共同研究プロジェクトによってこの時期のオリジナルな統計の収集はほぼ終了している。しかし、資料収集においてフィリピンとアメリカにおいて欠落部分を補う調査を必要としてきた。 この作業を行うため、当該年度において、本研究プロジェクトの統計整理作業班は、アメリカのメリーランドに所在する米国国立公文書館において1939年経済センサスのうち、製造業統計の未刊行原稿の所蔵の有無を確認する作業を実施した。同未刊行部分については、過去数年、アメリカやフィリピンの経済学者たちも追跡しており、本調査を行った意義は大きい。 未刊行の製造業統計は同文書館には所蔵されていないことがわかったが、1950年代にリプリントされた経済統計要約集の所在が判明し、これまでの欠落を補完することができた。また、メリーランドの公文書館ではアメリカ植民地期の予算書が時系列的に保存されており、昨年度から開始した財政統計の整理に使用できる貴重な資料の発掘にもつながり、財政統計整理の精度を上げることができた。 さらに、本プロジェクトの執筆班の各担当章の執筆進捗状況を把握するために、一橋大学経済研究所において定例研究会を2回開催した。第1回の研究会は2015年10月に開催し、アメリカの国立公文書館での資料調査について検討した。また、本プロジェクトの成果を1冊の研究・統計書としてまとめるため、東洋経済新報社の編集者との打ち合わせを行った。第2回研究会は2015年3月に実施し、歴史人口統計整理の最終的成果が発表された。また、本プロジェクトの成果である研究・統計書の執筆分担の確認を行った。
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Research Products
(11 results)