2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25380538
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
田路 則子 法政大学, 経営学部, 教授 (00322587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 優 法政大学, グローバル教養学部, 准教授 (20511281)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | スタートアップ / 成長性 / 経営チーム / 新規性 / グローバル |
Outline of Annual Research Achievements |
スタートアップの成長要因を探るために、東京とシリコンバレーで展開するWEBとモバイル関連ビジネスを対象に定量調査を行った。成長は2年後の従業員規模を測っている。 東京の結果は、戦略面では、市場規模、成長性、新規性を事業化に際して検討すること、製品サービスの革新性によって他社と差別化すること、ビジネスのアイデアを一貫して保持しつつもビジネスモデルは柔軟に変更すること、経営資源面では、立ち上げ時の創業チームの規模と追加の資金調達が成長と相関があった。出口を迎えた2社の事例分析により、それらを確認した。 シリコンバレーの結果は、創業者にCTOが存在すること、ニッチ市場を狙わない、グローバル志向であることが、成長との相関がみられた。日本の結果で相関があった製品サービスの革新性は当然であるため、有意にならなかったようだ。グローバル志向であることは、シリコンバレーにおける成長はグローバル市場を意味するので、これは必須であるのだろう。 シリコンバレーでは、中心となる産業の変遷とエコシステムの進化を伴いながら、世界から人材と資金を集め続けている。最近の潮流はWEBとモバイルのビジネスの興隆が著しい。ITエンジニアの人件費の高さを補うために、移民企業家は出身国にエンジニア部隊をおくことが多い。また、出口戦略をIPOではなく、バイアウトにおいて経験を積みながら、次の起業に備えるシリアルアントレプレナーは多い。これが、ハイテクのメッカといわれる所以である。
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