2015 Fiscal Year Research-status Report
フランスの新しい会計基準機構のガバナンス体制と会計国家戦略の研究
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25380603
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小津 稚加子 九州大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (30214167)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フランス / 会計基準設定主体 / グローバル / 会計の国家戦略 / 中小企業の会計 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までで、1947年から2005年までのフランスの会計基準設定主体の体制変化が、対外的な会計国家戦略を反映したものであるということが確認できた。今年度はその事実を踏まえ、会計基準庁が公表した『戦略プラン』を検討した。グローバル化の影響がどのように内部化されたかを検証するためであり、これは、当初計画の仮設2に関連する。研究の結果、フランスの会計基準設定主体では、根本的な課題として①研究が優先事項として浮上していること、②フランスの会計基準を最新のものとするすべてのプロジェクトを引き受ける必要性、が強く認識されていことが分かった。とりわけ、中小会社の会計とIFRSの影響が重点課題として挙がっていることも確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画を大きく修正するほどではないにしろ、当初の計画からやや遅れている。その原因は、予定していた内部資料(議事録)が入手できなかったこと、よってそれに代替するものとして、公表資料に取り換え、研究を進めることにしたからである。また、研究時間をうまく確保することができなかった。来年度は、遅れを取り戻すべく注力したい。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、3年度目の遅れを取り戻しつつ、4年度目に計画していた仮説3:ANCの内部構造の複雑化とフランス国内のステークホルダー間の調整の複雑化に焦点を当てる。そして、付加価値を指標とする利益観とIFRSの利益観、公正価値測定の適用範囲についても調査する。
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Causes of Carryover |
4年度目の研究資金(交付予定額)を確認したところ、4年度目の研究計画を遂行するのに若干不足があると判断した。よって、3年度目の研究費を使い切ることなく、4年度目に有効に使用するために、繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
老朽化したパソコンの取り替え、または海外調査のための旅費に使用する。
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