2014 Fiscal Year Research-status Report
時間使用とモチベーションの自己制御における文化比較
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25380853
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
片山 美由紀 東洋大学, 社会学部, 教授 (50265229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀毛 一也 東洋大学, 社会学部, 教授 (10141037)
武田 美亜 青山学院女子短期大学, 現代教養学科, 准教授 (90509209)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 時間 / モチベーション / 自己制御 / 文化比較 / 心理学 / 感情 / 国際情報交換 / イタリア |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにおこなった (1) 各国の法制度整理、(2) 研究レビュー、(3) 心理尺度の精緻化、を基盤とする一方で、感情制御、マインドセット、マインドフルネス、ウェルビーイング、セイバリング、セルフエフィカシー、ポジティビティ、エウダイモニア、ビッグファイブ、双子研究、等の研究の近接領域ながら、従来残念ながら研究数の少ない領域について特に検討を行った。その結果、ステレオタイプ的な問題把握パターンが、適切な研究領域設定における妨げとなっていることが明らかになった。また今年度は、研究成果の普及による社会的貢献、特に本研究のテーマである「時間使用とモチベーションの自己制御」において何らかの問題を抱える方への研究成果還元および人々のクオリティー・オブ・ライフの向上を実現化する観点で調査設計を改めて行った。その成果の一部は国際学会において発表を行い、それに伴い他国の研究者と国際情報交換を行った。そのうち一部の研究者と共同研究を開始した。さらに上記のような研究領域について、その前提となる基盤について再考する必要があり、その際、いくつかの宗教とその宗教の哲学のもとでの瞑想についての比較検討が有効であることが明らかになった。一定範囲の社会のなかで共有されている社会的価値観、ひいてはモチベーションの自己制御の形態は、それぞれの社会ごとに異なっている。本年度はそれらの異同を丁寧に具体的水準で描写しながら、他方で理論研究の流れに位置づけた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に行った研究に基づき、今年度はその精査と発展を行った。本研究の主要目的である国際比較調査(平成27年度実施)にむけ着々と準備が整いつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
研究軸は大きく (1) フィールド調査、(2) 調査設計、(3) インターネット調査による国際比較調査、に分けられる。(1) 平成26年度中に、いくつかの宗教とその宗教の哲学のもとでの瞑想についての比較検討が有効であることが明らかになり、既にフィールド調査を始めているが、この領域についてフィールド調査を継続する。また平成27年度はサバティカルにてイタリアに滞在する。イタリアおよび欧州各国のライフスタイルをその(太陽や地理的条件を含む)風土の中で調査する。(2) 調査設計については前年度からの継続であり、前記(1)を含む。またサバティカル受け入れ先であるローマサピエンツァ大学の研究者および大学院生との討論に基づく精査を行う。(3) 予定通りインターネット調査による国際比較調査を行う。
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Causes of Carryover |
平成25年度に既に予定していた通り、インターネットによる国際比較調査の実施を平成27年度に実施するため、その費用を次年度使用とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
インターネットによる国際比較調査にかなりの額を使用する。その他には定常的なもの、またサバティカル渡航先と、フィールド調査および資料収集のための日本への一時帰国の費用等に使用。
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