2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25381270
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
廣岡 秀明 北里大学, 一般教育部, 准教授 (60296522)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 物理教育 / 能動的学修教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、学生の学修時間の減少が指摘されており、大学・短期大学への進学率が50%を超えた状態での学生への学修の動機づけは、重要な課題となっている。そこで本研究では、マーケティングにおいて顧客との関連性強化の手段として扱われている「ゲーミフィケーション」という概念を用いた、ウェブによる学修教材の開発を行い、学修時間の増加とそれによる学習効果の向上を目指している。 昨年度にハードなどの選定を行い、システム運用の条件を整えた。本年度はこれに続き、ゲーム性の設計などを進めてきた。そこで学生がウェブ等e-learningについて、どのような意識をもっているか、またネットの滞在時間など、資料となるべき各種アンケート調査を実施した。 クイズなどを利用したゲーム性の教材が学修への興味を惹起するか確認したところ、75%が役立つと回答し、おおむね想定された数値となった。また、学修の継続への動機づけとしては、コンテンツのわかりやすさより、ログインするごとの加点など、目先の報酬に左右される結果を得たり、他人との進捗状況を確認し、競争的な情報が効果を上げることもわかった。 ネットの利用形態では、86%の学生がスマートフォンと回答しており、教材作りではパソコンを念頭においた画面作りではうまく機能しないことが予想される。この点については、次年度への課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教材のゲーム性に対する学生の意識調査や、ウェブで学修するというe-learningの継続性に対する動機づけ、ネットを利用するデバイスや利用時間等、各種システム設計に必要なアンケート調査を行った結果、進めてきた教材開発に変更を加える必要性が出てきた。このため、全体の見直しなどを行い、変更のための時間を要するため、進捗状況に遅れがみられている。
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Strategy for Future Research Activity |
対象としている学生すべてにパソコンが配布されているため、当初はパソコン利用を前提としていたが、アンケート調査の結果、9割近い学生は慣れ親しんだスマートフォンを利用する結果となった。このため、画面表示などの変更を加え、アプリケーションの開発を進めていくこととしたい。
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Causes of Carryover |
パソコンではなくモバイル端末を利用したいがスマートフォンをもっていない学生向けに、購入予定であった貸し出し用タブレット端末の導入を行わなかったため。これはアプリケーション開発の進捗状況が当初より遅れているためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入機材の選定は済んでいるため、すみやかに執行する。
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