2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25400037
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
毛利 出 静岡大学, 理学部, 教授 (50436903)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 非可換代数幾何学 / 多元環の表現論 / 量子射影空間 / AS-regular代数 |
Outline of Annual Research Achievements |
非可換代数幾何学という研究分野は1990年代に始まった大変新しい数学の分野で、現在欧米を中心に活発に研究されています。代数幾何学における重要な研究課題のひとつは低次元代数多様体を分類することですが、同様に非可換代数幾何学においても低次元非可換代数多様体を分類することが最重要課題となっています。実際非可換代数幾何学は量子射影平面の斉次座標環であるところの3次元AS-regular代数を分類したことに始まったといってよいでしょう。その後非可換射影曲線は分類が完成されましたので、次なる目標は高次元量子射影空間や非可換射影曲面を分類することです。本研究課題では多元環の表現論を用いてAS-regular代数の研究・分類をすることを目標としています。 平成25年度には、多元環の表現論を用いて、大局次元が2のS型量子Beilinson代数上の正則加群を分類し、また上山健太氏との共同研究で、非可換次数付き孤立特異点を研究しました。平成26年度にはUniversity of Washingtonに長期滞在し、S. P. Smith教授と共同研究を行い、3次元quadratic AS-regular代数をtwisted superpotentialを用いて研究する方法を確立しました。 平成27年度の主な研究業績は、上山健太氏との共同研究で、AS-regular代数の有限群による不変式環がGorenstein,Koszulかつ孤立特異点を持つ場合、それ上の極大Cohen-Macaulay加群の圏の安定圏はtilting objectを持ち、よってある有限次元多元環の導来圏と三角圏として同値になることを示したことです。この研究成果は7月にカナダのFields Instituteで開催されたWorkshop on geometric algebraなど国内外の研究集会で発表することができました。
|
Research Products
(8 results)