2014 Fiscal Year Research-status Report
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25400102
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩崎 克則 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00176538)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | パンルヴェ方程式 / 軌道体 / ハミルトン構造 / 超幾何級数 / ガンマ乗積表示 / 隣接関係式 / 双対性 / 相互性 |
Outline of Annual Research Achievements |
パンルヴェ系の分野では,パンルヴェ第I方程式の相空間の構成,その軌道体ハミルトン構造の確立,更に相空間の幾何構造がパンルヴェ第I方程式のハミルトン構造を一意的に決定することを示した内容の論文(岡田 脩との共著)が J. Math. Soc. Japan に受理され,掲載待ちとなっている(掲載巻号未定)。超幾何系の分野では,前年度に引き続き,超幾何級数がいつ閉形式やガンマ乗積表示を持つかという問題に取り組んだ。非初等解の極の漸近解析やトーラス上の力学系,ディオファンタス解析に関する成果,および隣接関係式の方法の基盤整備に関する成果をプレプリント On some hypergeometric summations (arXiv:1408.5658) にまとめ,論文誌に投稿中である。今年度は更に,超幾何和の閉形式およびガンマ乗積表示に対する相対性 (duality) および相互性 (reciprocity) の概念を導入した。これらの概念を用いて,与えられた超幾何和がガンマ乗積表示を持つための必要条件について,従来得ていた結果の有効領域を拡張するとともに,従来の結果自体をより算術性の高いものに深化発展させることができた。これらの結果をまとめて On some hypergeometric summation II. duality and reciprocity と題する論文を作成中である。また関連分野の研究集会において,パンルヴェ系とその力学系に関する口頭発表を1回,超幾何系とその力学系に関する口頭発表を4回行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パンルヴェ系とその力学系に関しては,ハミルトン系の研究集会で口頭発表を行い,また投稿中であった論文の掲載が決定した(掲載巻号未定)ことにより,順調な成果発信を行うことができた。超幾何系に関しては,これまで得られたの成果を4か所の研究集会で口頭発表するとともに,論文の第I篇目の執筆を終え,アーカイブへの掲載・論文誌への投稿を終えた。引き続き第Ⅱ篇の執筆も順調に進んでいる。さらにさまざまな研究連絡を通じて,今後の研究につながる新しい知見を得ることができた。以上から研究が順調に進んでいると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
パンルヴェ系とその力学系に関しては,韓国KIAS のワークショップ Liouville theory, Integrable system, and related topics に主講演者の一人として招待され,パンルヴェ方程式の幾何学とダイナミクスに関する三連続講演を行う予定である。超幾何系に関しては,執筆中の論文第Ⅱ篇の完成を目指すと共に,双対性・相互性の概念の適用範囲をより広い領域に拡大する研究を行う。
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Research Products
(5 results)