2015 Fiscal Year Annual Research Report
中性子スピンエコーを用いた生理活性を持つリン脂質二分子膜のメゾスコピック物性研究
Project/Area Number |
25400433
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
遠藤 仁 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (40447313)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小角散乱 / リン脂質 / リポソーム / 界面活性剤 / 相転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体膜は細胞を外界と隔離するだけではなく、生命活動を維持する上で重要な種々の機能を有する事が明らかとなってきている。本研究では、リン脂質と界面活性剤から成る人工小胞体であるハイブリッドリポソーム(HL)を生体膜のモデルとし、その静的動的構造を中性子散乱法等を用いて評価し、その機能との関連を調べることを目的としている。 最終年度においては、界面活性剤の比率を変えてHLを調製し、光散乱及びエックス線小角散乱法を用い、その動的特性と構造を調査した。その結果、ある温度領域においてはラメラ構造が存在することが判明し、温度も重要なパラメータであることが示唆された。これまでHLのラメラ相への転移は報告されていなかった為、相図の調査等、今後も更に詳細な研究が必要であろう。
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