2014 Fiscal Year Research-status Report
高圧・高温雰囲気における組成が複雑な自由微小液滴の蒸発挙動の観察
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25420155
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
榎本 啓士 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (40316005)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自発点火 / 微細分裂 / 高温 / 高圧 / 液体燃料 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の高圧雰囲気を実現する手法に加えて,温度場を特定するための計測方法を確立した.高温雰囲気の温度分布を計測するため,マッハツェンダー干渉計を用いた.不定干渉縞による縞数計測と干渉縞移動量計測を併用し,光路の密度補正が重要であることがわかった.一方,点火,燃焼した場合に生じる輝炎は,この干渉計による計測が困難なので,二色比法を用いた計測を実施した.熱電対による計測結果と比較し,燃焼場を評価する上で十分な温度精度があることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前年度,推進方策として挙げた,壁面加熱法を用いて,高温・高圧雰囲気を実現し,液滴の蒸発あるいは燃焼挙動を観察した.その結果は“ブタン拡散火炎に投入された微小液滴列による輝炎の光学温度計測”,(日本機械学会論文集,印刷中)でも発表しており,微小液滴の反応観察を実施した.一方,温度場を特定するため,二色比法(“二色比法を用いた熱面近傍で単一微小液滴が生成する輝炎温度計測”,日本機械学会北陸信越支部 第52期総会・講演会講演論文集,日本機械学会若手優秀講演フェロー賞受賞)と干渉計法(“マッハツェンダー干渉計を用いた微小領域の温度分布計測”,日本機械学会第92期流体工学部門講演会講演論文集)を用いた温度計測を実施し,十分な空間分解能と時間分解能を持った計測方法を確立した.
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Strategy for Future Research Activity |
干渉計法による温度分布計測および二色比法による輝炎温度分布計測の手法を確立することができた.この手法と,H25年度に完成した高圧容器を組合せ,液滴組成を変数とする蒸発,点火試験を実施する.一方,紫外線パルスレーザーによる分裂現象は,液滴の吸光度が支配要素の一つと思われる(“紫外レーザーによる炭化水素微小液滴の二次微粒化”,自動車技術会2014秋季学術講演会).吸光度計測と合わせて,可視域に吸光特性を持つ試料を用いた実験を行う.
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Research Products
(6 results)