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2013 Fiscal Year Research-status Report

待機モードのゼロ消費電力を実現するMEMSウエイクアップモジュールの研究

Research Project

Project/Area Number 25420324
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionThe University of Electro-Communications

Principal Investigator

石橋 孝一郎  電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (50614038)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords電子デバイス / 電子機器 / MEMS / ウエイクアップモジュール
Research Abstract

本研究の最終目的はMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)共振器を用い、特定の周波数を受信すると電力を全く消費することなくシステムを起動する信号を出力するウエイクアップモジュールを実現することにある。H25年度の研究計画は、本ウエイクアップモジュールに適したMEMS共振器の設計法の確立と試作法の確立をすることであった。
これに対して、ウエイクアップモジュールに適した円環型の共振器を考案し、さらに有限要素解析シミュレータFemtetの応力解析機能を用いて共振周波数を割り出す設計法を確立した。固定電極が円環の中心にある形状1と固定電極が円環の外側にある形状2の2種類のMEMS共振器の解析を行い、それぞれの共振周波数は4.27MHzと5.7MHzと解析的に求めた値と10%以内の誤差でよい一致が得られた。
設計したMEMS共振器の試作には、東京大学のキャンパス内にあるナノテクノロジープラットフォーム超微細リソグラフィー・ナノ計測拠点のEB露光装置及びDRIE装置と、本学東8号館(SVBL:Satellite Venture Business Laboratory)の研究設備を用いて行った。直径100μm、厚さ15μm、電極間ギャップ1μm及び直径90μm、厚さ15μm、電極間ギャップ1μmの円環型MEMSデバイスを製作できた。ギャップ部分のアスペクト比は15と大きなものが得られた。
試作したMEMS共振器に直流バイアスを与えながら一方の電極に交流電圧を与えた時の他方の電極に現れる電圧をスペクトルアナライザで観測し、共振周波数4.50MHzを観測し設計値と±10%の範囲内で一致したことを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

H25年度の研究計画である、本ウエイクアップモジュールに適したMEMS共振器の設計法の確立と試作法の確立をすることができたので、研究はおおむね順調に進展している。課題は学会発表をしていないことである。

Strategy for Future Research Activity

H26年度は以下に述べる3点について重点的に研究を推進していく。
1) H25年度に確立したMEMS共振器の設計法と試作法に基づき、さらに共振周波数が高く、より大きなエネルギーを蓄えられることのできるMEMS共振器を実現していく。
2)MEMS共振器に電波からの電圧を入力するマッチング回路の設計、MEMS共振器に蓄積されたエネルギーを電圧として取り出してウエイクアップ信号を出力するための回路の設計、及びこれらの回路を試作し、MEMS共振器と組み合わせてウエイクアップ信号として取り出せるモジュールを実現する。
3)上記1)、2)の研究成果を論文として発表する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

MEMSの加工、試作には光リソグラフィを用いることを考えていたためにホトマスクの外注費用が必要な予定であったが、実際の試作にはEB露光を用いることになったため、ホトマスクの費用が削減された。
また、相見積の結果、購入したネットワークアナライザ一式の費用が予定より安価になった。
昨年度の残額は、MEMS共振器の特性をより詳細に調べるための信号発生器及びLCRメータを購入する費用に充てる。

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Published: 2015-05-28  

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