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2013 Fiscal Year Research-status Report

金ナノ粒子を固定化したヘテロコア光ファイバを用いる燃料成分センサの開発

Research Project

Project/Area Number 25420420
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionSoka University

Principal Investigator

関 篤志  創価大学, 工学部, 教授 (70226629)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡辺 一弘  創価大学, 工学部, 教授 (40240478)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsヘテロコア光ファイバ / 金ナノ粒子 / 局在表面プラズモン共鳴 / 屈折率 / フレックス燃料 / 濃度センサ
Research Abstract

ヘテロコア光ファイバ表面を3-aminopropyltrimethoxysilaneを用いて処理することによりアミノ基を導入した。これに金ナノ粒子(AuNPs)を固定化することにより局在表面プラズモン共鳴(LSPR)センサを作製した。光ファイバの一端から白色光を導入し、機器備品として購入した分光器を用いて伝搬光スペクトルを測定した。
アミノ化されたヘテロコア光ファイバをAuNPs懸濁液に浸すと、時間の経過とともに540nm付近の伝搬光強度が減少した。これはヘテロコア部にAuNPsが静電相互作用により固定化されるとクラッディングモードの光が界面で全反射するときに表面に発生するエバネッセント波を吸収し、反射光強度が減少したためである。表面のAuNPsの吸着量の異なるLSPRセンサを作製し、エタノール/OCB、エタノール/ガソリンの混合液を用いて、混合比と伝搬光スペクトルの関係について検討した。
その結果、OCB、ガソリンの比率が増加するにつれて伝搬光強度が減少することが示された。これは、OCBおよびガソリンの割合が増加するにつれて混合液の屈折率が増加し、これを伝搬光強度の減少として測定できたためと考えられる。
また、AuNPsの吸着量が増加するにつれて、540nmにおける光強度を感度は上昇した。しかし、ほぼ飽和状態までAuNPsが吸着したセンサにおいては、ガソリン濃度の増加にともなう540nm付近のピーク強度に大きな変化は生じなかったが、900nm付近の損失に大きな増加が認められた。これはAuNPs同士の近接・接触により生じた新しい振動モードによるものと考えられる。
以上、ヘテロコア光ファイバを用いてLSPRセンサを作製できることが示された。これを用いてフレックス燃料成分の測定が可能であると考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度(平成25年度)は、ヘテロコア光ファイバを用いる局在表面プラズモン共鳴センサの作製および基礎特性の検討を計画した。初年度にヘテロコア光ファイバ表面に金ナノ粒子を固定化することにより局在表面プラズモン共鳴センサを作製することが可能であることを示し、作製されたセンサの屈折率センサとしての基礎特性の検討を行うことができた。また、金ナノ粒子の密度とセンサ特性の検討を行い、高密度では近赤外領域に屈折率に依存したピークが新たに現れることが示された。以上のことから、本申請研究はおおむね研究計画書のとおりに進んでいると言える。

Strategy for Future Research Activity

本年度は以下の2点についての検討を行う。
1.ヘテロコア光ファイバセンサにおけるセンサ長とセンサ特性の関係の検討を行い、最適なセンサ長を決定する。
2.最適な長さおよび最適な金ナノ粒子の吸着量のセンサを作製し、このセンサ表面に交互積層膜(LBL膜)を形成する。LBL膜は混合比に応じて収縮あるいは膨潤することにより屈折率が変化する。すなわち、この混合比変化に応じてのLBL膜の屈折率変化をLSPRセンサにより測定することを行う。このことにより、混合液の屈折率から混合比を求める場合と比較して感度および測定範囲がどのように向上するかについて検討する。高分子電解質として、ポリアニオンであるポリグルタミン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸などを、ポリカチオンとしてはポリリジン、ポリアリルアミン、ポリビニルベンジルトリアルキルアンモニウムなどを用いてLBL膜を金ナノ粒子表面に形成することにより、センサ特性の改善を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

消耗品費として申請した予算に\32,875の次年度使用額が生じたが、これは希望する粒径を持つ金ナノ粒子の調製実験が予定より順調に進んだため、試薬の使用量が予定より少なかったためである。さらに、センサ作製のための光ファイバも実験が順調に進んだため消耗が少なく、必要本数が予定より少なかったためである。
本年度は、光ファイバ表面に交互積層膜を形成することによる特性検討を行う。そのためには膜を構成する素材の検討、積層数の影響などについて詳細に検討するため、多数の光ファイバセンサを作製する必要がある。したがって発生した次年度使用額は、センサ作製のためのパッチコードなどの光ファイバ購入に使用する予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Humidity sensor based on hetero-core structured fiber optic covered with layer-by-layer thin film2014

    • Author(s)
      N. Iwashita, J. Tomisawa, A. Seki, K. Watanabe
    • Journal Title

      Key Engineering Materials

      Volume: 605 Pages: 167-172

    • DOI

      10.4028/www.scientific.net/KEM.605.167

  • [Journal Article] A surface plasmon resonance hydrogen sensor using Au/Ta2O5/Pd multi-layers on hetero-core optical fiber structures2013

    • Author(s)
      i Hosoki, Michiko Nishiyama, Hirotaka Igawa, Atsushi Seki, Yongwoon Choi, Kazuhiro Watanabe
    • Journal Title

      Sensors and Actuators B

      Volume: 185 Pages: 53-58

    • DOI

      10.1016/j.snb.2013.04.072

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 金ナノ粒子を用いるヘテロコア光ファイバ型エタノールセンサ2014

    • Author(s)
      関 篤志・吉川清明・渡辺一弘
    • Organizer
      2014年電子情報通信学会 総合大会
    • Place of Presentation
      新潟大学
    • Year and Date
      20140318-20140321

URL: 

Published: 2015-05-28  

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