2014 Fiscal Year Research-status Report
常温無機イオン液体と有機溶媒の界面でのウランの無電解析出の実現
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25420905
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上原 章寛 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (30402952)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ウラン / 電解還元 / 液液界面 / 析出 / 乾式再処理 / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまで固体電極を用いてウランイオンの酸化還元反応を明らかにしてきた。本研究では、無機イオン液体をはじめとする水溶液と有機溶液の界面でウランイオンの酸化還元反応を生じさせるのが目的である。 ウランイオンを還元させるために必要な還元剤の選定、有機溶媒の選定等を、今までに得られた知見および文献に基づいて調査した。実験には、近年発達した液液界面電荷移動ボルタンメトリー(VITIES)を用いた。ウランイオンとしてUO22+を含む無機イオン液体と還元剤および支持電解質を含む有機溶媒間に電位差を印加し、ウランイオン及び還元体がそれぞれ還元および酸化するときに界面を横切る電子の移動を電流として記録することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本助成金の申請と並行しながら申請していた、東北大学多元物質科学研究所及び高エネルギー加速器研究機構での共同利用研究を有効に活用し、申請内容であるウランの化合物の合成及び酸化還元反応の測定が実施できた。各年度で計画していた実施内容が実施されていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
ウランを還元体を含む有機溶媒によって還元することに成功したので、ウランが効率よく還元される条件、つまり水溶液の組成、還元体の種類や濃度を変化させることによって、ウランの電解析出条件の最適化を行う。また、電解によって生じた析出物を電子顕微鏡等の分析装置で分析する。
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Causes of Carryover |
26年度実施予定の電気化学測定の実施が遅れ、試薬及び電解セル等の物品の購入を27年度に持ち越したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度に購入予定であった試薬及び電解セルの購入を行い、27年度実施予定の電気化学測定を行う。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 金ナノ粒子生成過程の電荷移動ボルタンメトリーによる解析2014
Author(s)
上原章寛, S.G. Booth, S.Y. Chang, S.L.M. Schroeder, J.F.W. Mosselmans, R.A.W. Dryfe
Organizer
ポーラログラフ及び電気分析化学討論会
Place of Presentation
京都工芸繊維大学
Year and Date
2014-11-15 – 2014-11-16
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