2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25440220
|
Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
冨田 秀一郎 独立行政法人農業生物資源研究所, 遺伝子組換えカイコ研究開発ユニット, 主任研究員 (30360457)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 正統 独立行政法人農業生物資源研究所, 昆虫成長制御研究ユニット, 主任研究員 (50281142)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 腹脚 / 免疫組織化学 / in situハイブリダイゼーション / RNAi |
Outline of Annual Research Achievements |
カイコ腹脚の形成過程に関与する遺伝子の発現を観察するため、wingless(wg), decapentaplegic(dpp), hedgehog, scalopped, Distal-less(Dll)等の部分配列を用いたin situハイプリダイゼーションを行った。その結果、カイコ腹脚においてもキイロショウジョウバエの成虫原基で見られたのと同様にwgとdppの発現の重なる領域でDllが発現していることが分かった。そこでDllの機能を確かめるために発現をRNAiによりノックダウンした。ノックダウン個体では、胸脚の形成は抑制され先端部~中間部が欠損し、顎部の付属肢も大顎を除いて形成が抑制された。一方腹脚の形成には全く影響が見られず、腹脚先端部の構造である鉤爪も正常に形成された。 カブラハバチでは腹脚形成への関与を調査するためabd-A遺伝子の発現をRNAiによりノックダウンしたところ、腹脚形成が抑制されカイコのabd-Aノックダウンと同様の表現型となった。また、Dllのノックダウンではこれもカイコと同様に腹脚形成に影響はなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
カイコを利用した研究は計画通り実験が進展している。カブラハバチを用いた研究は大幅に進展し、計画を全て完了した。また、両者から得られた知見には従前の予想を裏切るものもあり、研究全体としては大きく進展したと考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
カブラハバチについては終了とする。 カイコについては残りの研究計画を進める。
|
Causes of Carryover |
RNA-Seq用のテンプレートを調製するためのサンプル準備が年度の後半となり、実際の配列解析に関わる費用が次年度での支出となった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
計画上昨年度分として計上されていた費用は今年度支出される予定であるため、使用計画にこれを加える。
|